インテル、教育現場のIT化に注力 PC供給、教員用研修で支援:コロナ禍で追い風
“コロナ禍”で需要が高まるオンライン学習市場は、文部科学省の「GIGAスクール構想」の後押しもあり、活気づいている。インテルは教育市場における今後の取り組みについて記者会見を開いた。
昨今の“コロナ禍”で急激な需要の増加をみせている領域の一つが、学校教育でのITを使用した学習環境整備だ。インテルは今後の教育市場における取り組みについて、2020年7月1日、会見を開いた。
「30年以上にわたり、インテルは教育現場におけるITの活用を世界レベルで推進してきた。コロナ禍でオンライン学習やWeb授業といった新たな学校様式(エデュケーションニューノーマル)に期待が高まる一方、その実現が大きな課題になっている」と同社執行役員 パートナー事業本部本部長 兼 クライアントコンピューティング事業統括の井田晶也氏は述べた。
同社が掲げる取り組みは、「1人1台教育PCの実現」「次世代教育サポート」「教育DcX/ New Techの推進」の3つだ。
1人1台教育PCの実現
2019年12月に文部科学省が発表した「GIGAスクール構想」には『2023年までに小中学校全ての児童、生徒に1人1台のPC配備を実現する』計画が示されている。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防対策として「オンライン授業」の効果に期待が高まる中、文科省は2020年4月の補正予算でGIGAスクール構想に2292億円を計上し、児童、生徒へのPC配備の前倒しを進める。
同社は、OSメーカー、PCメーカー、流通/販売チャネル、教育関係の各パートナーなどと連携し、PCの調達、教育現場への導入を推進するとしている。
「2020年度のGIGAスクール構想で配備されるPCは数百万台の規模になるとにらんでいる。高校、大学、教員なども含めると国内での教育領域における1人1台PC市場は1700万台規模になる」(井田氏)
PCが必要なのは児童、生徒だけではない。教員向けの教務用PCの1人1台配備とBYOD(Bring your own device)に注力する。井田氏は「ビジネスPCと同等の性能、セキュリティ、運用サポート機能を最大限活用できるPC端末の導入を推進し、教育現場の利便性、生産性向上に寄与したい」と述べた。
公立学校のオンライン授業実施率は5%――オンライン教育のための教員研修を実施
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