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SUSEがRancher Labsを買収へ、Kubernetes管理を強化「世界最大の独立系OSS企業」

SUSEは2020年7月8日(欧州時間)、Rancher Labsの買収で両社が合意したことを明らかにした。SUSEはこれにより、Kubernetes関連ソリューションを強化する。

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 SUSEは2020年7月8日(欧州時間)、Rancher Labsの買収で両社が合意したことを明らかにした。順調に進めば、買収手続きは2020年10月に完了の予定という。SUSEはこれにより、Kubernetes関連ソリューションを強化する。

 SUSEはIBMによるRed Hatの買収後、「世界最大の独立オープンソース企業」を名乗り、Linux、Kubernetesディストリビューション、Cloud Foundryディストリビューションなどを提供している。また、Red Hatがオーブンソースに基づく技術を統合的に提供することに力を注いできたのに対し、SUSEはモジュラーな提供戦略で差別化を図ってきた。

 一方、Rancherも「唯一の独立系エンタープライズKubernetes管理製品ベンダー」と自社を形容している。基幹製品である「Rancher」は、Kubernetesの管理を容易にするという点で評価されている。また、複数クラウドにまたがる複数のKubernetesクラスタを統合運用できる。Kubernetesディストリビューションも提供しており、2019年第4四半期に一般提供を開始した「K3s」は、Armベースのエッジ環境にも対応する軽量Kubernetesディストリビューションとして、ユニークな存在となっている。

 SUSEのCEO、メリッサ・ディドナート(Melissa Di Donato)氏は、「SUSEとRancherという組み合わせだけが、クラウドネイティブテクノロジーを含む、グローバルにサポート可能な、100%真のオープンソースポートフォリオを幅広く提供できる」と述べている。

 一方、RancherのCEOであるシェン・リャン(Sheng Liang)氏は、「SUSEの国際的な展開とエンタープライズへの注力により、ミッションクリティカルな用途でRancherを信頼してくれている顧客へのコミットメントを強化できる。また、SUSEの力強いエコシステムは、組織におけるクラウドネイティブ技術の採用のやり方を変えようとするRancherの取り組みを大きく加速してくれる」としている。

 買収の完了後、リャン氏は2社の統合によるエンジニアリング/イノベーション担当組織を率いることになるという。

 CTOのトマス・ディジャコモ(Thomas Di Giacomo)氏は同氏のブログポストで、「(SUSEのKubernetesディストリビューションである)『SUSE CaaS Platform』は将来、Rancherの革新的な機能に基づくものになる」と説明した。顧客にとってこのアップグレードがスムーズになるように、最大限努力するとしている。

 一方Rancherは、Kubernetesディストリビューションから中立であり続けるという。

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