Googleが予測する2021年のデータとクラウドの動向とは:オープンインフラが主流に
Googleは2021年に留意すべきデータ分野とクラウド分野の6つの動向について公式ブログで解説した。クラウドのメリットがコストだけではないことや、セキュリティ基盤としても重要であることが分かる。
Googleは2020年12月24日(米国時間)、2021年に留意すべきデータ分野とクラウド分野の6つの動向を公式ブログに挙げ、解説した。一連の革命的な変化の兆候が既に現れており、それらを踏まえてどんな行動を起こすかが大事だという。
それによってディスラプション(創造的破壊)を起こす側になるか、起こされる側になるかが左右されるだろうと述べている。
(1)クラウドのメリットはコストだけではなくビジネス貢献が焦点に
2021年はクラウドモデルにデータアーキテクチャのガバナンスが含まれ始め、アナリティクスやAI(人工知能)の全社的な導入が加速する見通しだ。これまでのクラウド移行では、第1段階で「サービスとしてのアプリケーション」、第2段階で「インフラのモダナイゼーション」が大きなけん引役となってきた。
第3段階として、「デジタルトランスフォーメーション」(DX)が本格化しようとしている。それとともに、真のビジネス変革の効果が現れ始めるとGoogleは予想した。日常的なビジネスプロセスへのデータアナリティクスとAIと機械学習(ML)の導入が進み、全ての業界や社会全体に深い影響を与えそうだ。
(2)コンプライアンスは“付け足し”ではなくなる
クラウドがデータアナリティクスの改善に不可欠である理由の一つは、コンプライアンスやガバナンスへの対応を支える基盤を提供することだ。
最近では規制強化などを背景に、全世界であらゆる規模の企業がセキュリティやプライバシー、データ主権に関する取り組みに注力しなければならなくなっており、2021年にはそのためのDXプロジェクトも多数に上る見通しだ。
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