検索
連載

サポート終了、知らずに使い続けると危ないMicrosoft製品主要リスト(2020年/2021年版)Tech TIPS

Microsoftが提供する製品やサービスには、サポート期間が設定されており、サポート期間中は更新プログラムなどの提供が行われる。しかし、サポート期間が終了すると、セキュリティ更新プログラムの提供が止まり、使い続けることが危ない状態となる。サポート期間は製品ごとに設定されており、若干分かりにくい。そこで、2020年にサポートが終了した主な製品、2021年にサポートが終了する主な製品を一覧表にした。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
「Tech TIPS」のインデックス

連載目次

対象:Microsoft製品


サポートが終了すると更新プログラムが提供されなくなる
サポートが終了すると更新プログラムが提供されなくなる
Windows 10 April 2018 Updateで[Windowsの設定]アプリの[更新とセキュリティ]−[Windows Update]画面を開くと、このようにサポートが終了した旨が表示され、サポートが継続中のWindows 10 November 2019 Updateへのバージョンアップが促される。

 Microsoftが提供する製品やサービスには、サポート期間が設定されており、その間、不具合や脆弱(ぜいじゃく)性などが見つかると、修正するための更新プログラムが提供される。

 Windows OSやOffice製品などの場合、製品発売から最低5年間の仕様変更や新機能のリクエストに対応する「メインストリームサポート」が提供され、これが終了すると最低5年間のセキュリティ更新プログラムのみの提供となる「延長サポート」に移行する。ただし、製品ごとに更新プログラムの適用状況などによって、サポート期間中であってもサポートされなくなるので注意が必要だ。

 例えば、Windows 10の場合、年2回提供される機能アップデート(機能更新プログラム)を適用してバージョンアップを行えば、サポートが継続される。だが、適用しないままでいると、そのバージョンに対する更新プログラムの提供が行われなくなる。

 各バージョンのサポート期間は、下表のようになっている。例えば、Windows 10 HomeのMay 2020 Update(バージョン2004)の場合、サポート終了は2021年12月14日までとなっている。これまでの間にOctober 2020 Update(バージョン20H2)以降の機能アップデートを適用しないとサポートが終了してしまう。サポートが終了したからといって使えなくなるわけではないか、放置しておくと脆弱性が解消されず、マルウェアなどの攻撃に対して危険な状態となる。サポート中の製品へのバージョンアップなどを検討した方がよい。

エディション サポート期間の長さ
上半期(春)のリリース 下半期(秋)のリリース
Windows 10 Enterprise 18カ月 30カ月
Windows 10 Education
Windows 10 Home 18カ月 18カ月
Windows 10 Pro
Windows 10 Pro Education
Windows 10 Pro for Workstations
Windows 10の機能アップデートのサポート期間

 このようにサポート期間が明確に示されているものの、実際には製品数が多いこともあり、自分の使っている製品がメインストリームサポート期間中なのか、延長サポート期間中なのか、はたまた既にサポートが終了してしまっているのかが分かりにくくなっている。

 そこで2020年にサポートが終了した主な製品と2021年にサポートが終了する主な製品をそれぞれ一覧にしてみた。この表の中に自分の使っている製品がある場合は注意が必要だ。2020年にサポートが終了している場合は、すぐにバージョンアップなどを検討した方がよい。また、2021年にサポートが終了するのであれば、早急に新しいバージョンへの移行を検討すべきだ。

 なお、一部製品については、コロナウイルスの影響からサポートが半年程度延長されている(Microsoft Docs「サポート終了日とサービスの終了日にライフサイクルを変更」参照のこと)。今後も状況によって変更される可能性があるので、MicrosoftのBlog「Windows Blog」などをたまに確認するとよい。

2020年にサポートが終了した主な製品

 2020年には、Windows 7やOffice 2010の延長サポートが終了している。これらのユーザーは比較的多く、いまだに利用している人もいることだろう。既にセキュリティ更新プログラムの提供も行われていないので、早急にサポートが行われている製品への移行を行うべきだ。何らかの理由で移行が行えないのであれば、インターネットから隔離した環境で利用するなど、セキュリティ面での配慮を行った上で利用してほしい。

 また、Adobe Flash Playerについては、2020年12月31日にサポートが終了しており、Internet Explorer 11やMicrosoft EdgeにおけるAdobe Flash Playerのサポートも同時に終了している(詳細は、Tech TIPS「Flash Playerが2020年末で終了!?  どうすれば安全に再生できる?」参照のこと)。Adobe Flash Playerは、既に多くの攻撃に悪用されていることから、早急にアンインストールすることをお勧めする。

製品名 サポート終了日
Windows 7 2020年1月14日
Windows Server 2008
Windows Server 2008 R2(全てのエディション)
Windows Server Update Services 3.0
Hyper-V Server 2008
Hyper-V Server 2008 R2
SQL Server 2014(全てのエディション)
 
Internet Explorer 10 2020年1月31日
 
Visual Studio 2010(全てのエディション) 2020年7月14日
Visual Basic 2010 Express
Visual C# 2010 Express
Visual C++ 2010 Express
 
Windows 10 Enterprise Fall Creators Update(バージョン1709) 2020年10月13日
Windows 10 Education Fall Creators Update
Office 2010(全てのエディション)
Word 2010
Excel 2010
PowerPoint 2010
OneNote 2010
Publisher 2010
Access 2010
Project 2010
Visio 2010(全てのエディション)
Excel Mobile 2010
Office 2016 for Mac(全てのエディション)
Word 2016 for Mac
Excel 2016 for Mac
PowerPoint 2016 for Mac
Outlook 2016 for Mac
Exchange Server 2010(全てのエディション)
 
Windows 10 Home October 2018 Update(バージョン1809) 2020年11月10日
Windows 10 Pro October 2018 Update
Windows 10 Pro Education October 2018 Update
Windows 10 Pro for Workstations October 2018 Update
Windows Server Datacenter バージョン1809
Windows Server Standard バージョン1809
 
Windows 10 Home May 2019 Update(バージョン1903) 2020年12月8日
Windows 10 Pro May 2019 Update
Windows 10 Pro Education May 2019 Update
Windows 10 Pro for Workstations May 2019 Update
Windows 10 Enterprise May 2019 Update
Windows 10 Education May 2019 Update
Windows Server Datacenter バージョン1903
Windows Server Standard バージョン1903
 
Adobe Flash Player 2020年12月31日
2020年にサポートが終了した主な製品

製品名 延長サポート移行日
Windows 10 Enterprise 2015 LTSB 2020年10月13日
Office Home and Business 2016
Office Home and Student 2016
Office Professional 2016
Office Professional Plus 2016
Office Standard 2016
Word 2016
Excel 2016
PowerPoint 2016
Outlook 2016
Publisher 2016
Access 2016
Project 2016
Visio 2016
Skype for Business 2016
Skype for Business Server 2015
Visual Studio 2015(全てのエディション)
Visual Studio Team Foundation Server 2015(全てのエディション)
Exchange Server 2016(全てのエディション)
2020年に延長サポートに移行した主な製品

2021年にサポートが終了する製品

 2021年3月8日には、通称レガシー版と呼ばれるMicrosoft Edgeのサポートが終了し、セキュリティ更新プログラムの提供が終了する。3月末に提供される更新プログラムを適用することで、レガシー版Microsoft EdgeからChromium版Microsoft Edgeに強制的に移行が行われる予定だ(4月の第2火曜日の翌日に提供される月例更新プログラムにも、Chromium版Microsoft Edgeへの移行プログラムが含まれる)。詳細は、Windows Blog「Microsoft Edgeレガシー版から新しいMicrosoft Edgeへの移行」を参照していただきたい。

Copyright© Digital Advantage Corp. All Rights Reserved.

ページトップに戻る