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画一的なデータガバナンスをやめ、ビジネスニーズへの柔軟な対応を図れ(前編)Gartner Insights Pickup(261)

データガバナンスを画一的なものでなく適応型にすることで、デジタルビジネスのニーズに対して柔軟に対応できるようになる。前編と後編の2回に分けてお届けする。

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ガートナーの米国本社発のオフィシャルサイト「Smarter with Gartner」と、ガートナー アナリストらのブログサイト「Gartner Blog Network」から、@IT編集部が独自の視点で“読むべき記事”をピックアップして翻訳。グローバルのITトレンドを先取りし「今、何が起きているのか、起きようとしているのか」を展望する。

 従来のデータガバナンスモデルでは、デジタル企業が必要とする柔軟性を実現できない。新しいモデルでは、ビジネス状況に合わせてガバナンススタイルを調整できる。

要約

  • 指揮統制に基づく従来のITガバナンスは時代遅れになっている。デジタルビジネスのニーズを満たせないからだ
  • 適応型データガバナンスにより、企業はビジネスシナリオに応じてさまざまなガバナンスアプローチを柔軟に適用できる
  • 適応型データガバナンスには4つの主要なスタイルがあり、ビジネスリーダーやITリーダーは、状況に合わせて適切なスタイルを選択できる

 新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)や政治・経済紛争など、前例のない混乱が生じると企業の脆弱(ぜいじゃく)さが露呈し、堅牢(けんろう)性や回復力は企業にとって不可欠ではあるものの、それらだけでは十分ではないことが浮き彫りになる。

 「今日の世界のさまざまなレベルの不確実性に対応するには、スピードとアジリティ(俊敏性)が必要になる。だが、従来のデータガバナンスアプローチは時代遅れになっている」と、Gartnerのアナリストでバイスプレジデントのサウル・ジューダ(Saul Judah)氏は語る。

 「典型的な、指揮統制に基づく一律のITガバナンス機能では、デジタルビジネスのニーズに対応するためのスコープ設定やアジリティの確保ができない」(ジューダ氏)


(出所:Gartner)

 データとアナリティクスのガバナンスは、企業がデータやアナリティクス、情報資産の評価、作成、利用、管理をしようとする際に、適切な行動を確保するための決定権と説明責任を規定する。データガバナンスは、全体的なビジネス戦略と結び付け、企業のステークホルダーが重要と考えるデータおよびアナリティクス(D&A)資産への適用を徹底することが重要だ。

後編に続く)

出典:Choose Adaptive Data Governance Over One-Size-Fits-All for Greater Flexibility(Smarter With Gartner)

筆者 Laurence Goasduff

Director, Public Relations


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