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インメモリOLTPチェックポイント操作に関する統計を出力するSQL Server動的管理ビューレファレンス(125)

「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、インメモリOLTPチェックポイント操作に関する統計を出力する方法について解説します。

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SQL Server動的管理ビュー一覧

 本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_db_xtp_checkpoint_stats」における、インメモリOLTPチェックポイント操作に関する統計を出力する方法について解説します。対応バージョンは、SQL Server(サポートされている全てのバージョン)、「Azure SQL Database」「Azure SQL Managed Instance」です。

概要

 SQL Serverでは、インメモリOLTPを使用することで、トランザクション処理やデータ取得、データロード、一時データ・シナリオのパフォーマンスを最適化できます。インメモリOLTPでは、データアクセスやトランザクションの実行は、従来のディスクベースのオブジェクトとは異なるアルゴリズムで処理されます。

 インメモリOLTPでは、従来のディスクベースのテーブルと同様に定期的にチェックポイントが発生し、トランザクションログのアクティブな部分が更新されます。インメモリOLTPにおけるチェックポイントは、従来のチェックポイントとは実装が異なり、自動チェックポイントは異なったタイミングで実行されます。

 「sys.dm_db_xtp_checkpoint_stats」動的管理ビューを使用することで、インメモリOLTPチェックポイントの実行状況に関する情報を出力できます。

出力内容

 「sys.dm_db_xtp_checkpoint_stats」は、SQL Server 2014以前と、SQL Server 2016以降とで出力内容が大幅に異なります。下記は、SQL Server 2016以降での出力内容です。

列名 データ型 説明
last_lsn_processed bigint コントローラーが認識した最後のLSN(Log Sequence Number)
end_of_log_lsn numeric(38) ログの末尾のLSN
bytes_to_end_of_log bigint コントローラーによって処理されていないバイト数
「last_lsn_processed」と「end_of_log_lsn」との間のバイト数に相当する
log_consumption_rate bigint コントローラーによるトランザクションログの使用率(KB/秒)
active_scan_time_in_ms bigint トランザクションログをアクティブにスキャンするためにコントローラーによって費やされた時間
total_wait_time_in_ms bigint ログをスキャンしていないときの、コントローラーの累積待機時間
waits_for_io bigint コントローラースレッドによって発生したログI/Oの待機の数
io_wait_time_in_ms bigint コントローラースレッドによって発生したログI/Oの待機に費やされた累積時間
waits_for_new_log_count bigint コントローラースレッドによって発生した新しいログの待機数
new_log_wait_time_in_ms bigint コントローラースレッドによって発生した新しいログの待機に費やされた累積時間
idle_attempts_count bigint コントローラーがアイドル状態に遷移した回数
tx_segments_dispatched bigint コントローラーによって認識され、シリアライザーにディスパッチされたセグメントの数
セグメントはシリアル化の単位を形成するログの連続部分。現在のサイズは1MBに設定されているが、将来変更される可能性がある
segment_bytes_dispatched bigint データベースの再起動後に、コントローラーによってシリアライザーにディスパッチされた合計バイト数
bytes_serialized bigint データベースの再起動後にシリアル化された合計バイト数
serializer_user_time_in_ms bigint ユーザーモードでシリアライザーによって費やされた時間
serializer_kernel_time_in_ms bigint カーネルモードでシリアライザーに費やされた時間
xtp_log_bytes_consumed bigint データベースの再起動後に使用されたログのバイト数の合計
checkpoints_closed bigint データベースの再起動以降に閉じられたチェックポイントの数
last_closed_checkpoint_ts bigint 最後に閉じられたチェックポイントのタイムスタンプ
hardened_recovery_lsn numeric(38) 復旧が開始されるLSN
hardened_root_file_guid uniqueidentifier 最後に完了したチェックポイントの結果として書き込まれたルートファイルのGUID
hardened_root_file_watermark bigint 内部のみ。ルートファイルをどこまで読み取ることができるか(これは、内部的に関連する型のみのBSNと呼ばれる)
hardened_truncation_lsn numeric(38) 切り捨てポイントのLSN
log_bytes_since_last_close bigint 最後のログから現在のログの最後までのバイト数
time_since_last_close_in_ms bigint チェックポイントが最後に閉じられてからの時間
current_checkpoint_id bigint 現在、このチェックポイントに新しいセグメントが割り当てられている。チェックポイントシステムはパイプライン。現在のチェックポイントは、ログのセグメントが割り当てられているチェックポイント。制限に達すると、チェックポイントはコントローラーによって解放され、新しいチェックポイントが現在のものとして作成される
current_checkpoint_segment_count bigint 現在のチェックポイント内のセグメントの数
recovery_lsn_candidate bigint 内部のみ
「current_checkpoint_id」が閉じるときに「recoverylsn」として選択される候補
outstanding_checkpoint_count bigint 終了を待機しているパイプライン内のチェックポイントの数
closing_checkpoint_id bigint 終了チェックポイントのID
シリアライザーは並行して動作しているため、完了すると、チェックポイントはクローズスレッドによって閉じられる候補になる。ただし、クローズスレッドは一度に1つだけを閉じることができ、順番に閉じなければならないので、クローズスレッドが処理しているチェックポイントが閉じられる
recovery_checkpoint_id bigint リカバリーに使用するチェックポイントのID
recovery_checkpoint_ts bigint リカバリーチェックポイントのタイムスタンプ
bootstrap_recovery_lsn numeric(38) ブートストラップの復旧LSN
bootstrap_root_file_guid uniqueidentifier ブートストラップのルートファイルのGUID
internal_error_code bigint コントローラーやシリアライザー、クローズ、マージスレッドによって発生したエラー
bytes_of_large_data_serialized bigint シリアル化されたデータの量

動作例

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