クラウドの「重課金リスク」からユーザーを解放する、新しいGPUサービス:NVIDIA A100をリーズナブルな月額固定で占有可能
利用シーンの拡大により、需要がますます高まるGPUクラウド。少ない初期投資で、手軽かつ迅速に高性能なGPUを利用できる半面、計算量や利用時間に比例して右肩上がりに膨らんでしまうサービス利用コストは多くのユーザーにとって頭の痛い問題だ。研究・開発計画に大きな影響を及ぼしかねないこのコスト問題、どうすれば解決できるのだろうか。
GPUはディープラーニングの登場以降、従来の画像処理用途に加えてAI開発用の計算資源として飛躍的な技術革新を遂げている。最近ではデジタルツインやメタバースの産業活用という新たなシーンの登場により、今後ますます多くの業界でGPUの利用ニーズが加速すると予測される。企業がGPUを利用するには、大別してオンプレミス(GPUサーバの調達)とクラウドサービスの利用という選択肢がある。
「GPUに関しては、オンプレミスでのニーズが根強くあります」と、NTTPCコミュニケーションズ(以下、NTTPC)の庄司洋一郎氏(法人ビジネス推進本部 AI/IoTビジネスデザイン部)は話す。その理由はさまざまあるが、オンプレミスとクラウドのメリット/デメリットを比較した際に、多くのユーザーがまず気にするのはコストだろう。短期的なPoC(概念実証)であればクラウドは適切な選択だが、本格的なAI開発や学習量/時間が多くなるほど、利用コストが膨らむクラウドよりもサーバ購入の方が結果的に安価に済むケースが多い。
しかし、世界的な半導体不足による納期遅延や製品価格の高騰、電力コストの高騰、さらに記録的な円安などの多重苦により、サーバの調達が難しいケースもあるのが現状だ。
利便性の高いGPUクラウド、最大のネックは膨らむランニングコスト
スモールスタートですぐに利用でき、拡張も容易なGPUクラウドだが、そこには課題もある。「それはひとえにランニングコストです」と庄司氏。「ハイパースケーラーのGPUクラウドサービスを利用していたが、GPUリソースや計算時間の増加に伴って月額請求が数百万円に達するようになったのでGPU環境をオンプレミスに移行した」というケースが増えていると話す。
また、クラウドサービスは従量課金が多いため、「予算を組みにくい」という問題もある。中には予算枠に合わせて利用を制限せざるを得ず、開発計画に支障を来すケースもあるという。それでは本末転倒だ。
「NVIDIA A100」を安価に占有利用。月額固定で、重課金リスクからも解放
こうしたGPUクラウドサービス利用時のコスト問題を解決するのが、NTTPCが提供する「WebARENA IndigoGPU」だ。これはAI/ディープラーニング用途に特化した、GPUを手軽に利用できるVPS(仮想専用サーバ)サービスだ。
WebARENA IndigoGPUは、初期費用なしで利用を開始できる。実績あるNVIDIAのハイエンドGPU「NVIDIA A100」が、国内市場としてはかなり低価格で提供されている。「月額課金で1台22万3133円(税込)、1年契約では月額21万1977円(税込)と競争力の高い価格設定になっています」と寺田氏。月額料金は一定で、月にどれだけ使っても費用は変わらない。予算管理が必要な場合にも安心して使うことができる。
その上で「月額固定と従量課金の両方の支払い方法をユーザーが選べることも、大きな特長です」と寺田氏。従量課金ではインスタンスの停止中は一切課金されない。最低利用期間の設定もなく「文字通り、使った分だけの費用となっています」(寺田氏)と補足する。
WebARENA IndigoGPUは、GPUを利用するために必要な環境が動作検証済みで設定された状態で用意されている。
「OSイメージやライブラリ、実行環境『NVIDIA CUDA』のバージョン違いで、GPUがうまく動作しなくなるといった心配はありません。AI開発のインフラ環境整備にかかる時間を大幅に削減できます」(寺田氏)
標準ライブラリとして「TensorFlow」「PyTorch」「ANACONDA」「Jupyter Notebook」などがインストールされているインスタンスが用意されている。これらのライブラリ以外を使いたい場合は、カスタムインスタンスを選択することで、ユーザーが任意のソフトウェアをインストールして利用することもできる。この2つのインスタンスに価格の違いはない。
WebARENA IndigoGPUは、3日間の無料期間も用意されている。試用期間中に性能や使い勝手を確認できるので、「試して納得し、安心して使えます」と寺田氏。
WebARENA IndigoGPUは国内データセンターで運用されているため、サイバー攻撃などで漏えいされない限り、AI開発で利用するデータが国外に流出してしまう心配はない。リモート環境のクライアントPCと国内データセンターにあるWebARENA IndigoGPUサーバ間の通信経路は、SSHトンネルで暗号化される。物理サーバを占有する形でインスタンスを提供するため、他のユーザーへの情報漏えいリスクを大幅に削減できるのはもちろん、他のユーザーのサーバ利用が自社の計算処理に影響を与える心配もない。
申請から5営業日以内に占有のGPUサーバが利用可能に
WebARENA IndigoGPUを利用するには、NTTPCのWebサイト(https://web.arena.ne.jp/indigogpu/)からサービス申請書をダウンロードし、必要事項を記入して同社の「導入相談窓口 WebARENA担当」宛てにメールで送付する。同社が申請内容を確認して、サービス提供の準備が整うと、申請書に記入されたメールアドレス宛てにサービス開通のメールが届く。開通の通知は通常、同社が申請書を受け取ってから5営業日以内に届く。
後は、開通通知に記載の手順に沿ってWebARENA IndigoGPUのコントロールパネルにログインすればすぐにサービスを利用開始できる。コントロールパネルではインスタンスの作成や削除などがGUI上から行える。
WebARENA IndigoGPUで高性能なGPUクラウドサービスを安価に提供できる理由としては、同社がNVIDIAのパートナー認定制度(NPN)において「クラウドサービスプロバイダー」に認定されていること、またNTTグループでは唯一、最上位ランクの「NVIDIA エリートパートナー」としてNVIDIAと深いリレーションシップがあり、製品の高い調達力があることが挙げられる。
また、必要十分な範囲でサポートサービスなどを厳選し、サービスコストを下げる工夫もしている。そのため、故障やメンテナンスに関する連絡方法はメールのみとなっている。連絡時間も窓口営業時間に限られ、土日祝日、年末年始に問題が発生した場合は翌営業日に速やかに対応する体制となっている。1契約内で同時に利用可能なインスタンス数は3つまでで、45日間インスタンスを停止状態にしていた場合は、該当インスタンスは削除され、データも削除されるという制限もあるので注意が必要だ。
導入検討時からサービス導入に至るまでのサポートは、専任の担当者がメールや電話で対応する。WebARENA IndigoGPUでは、サポート窓口対応などをある程度は制限しているが、一方でさまざまな情報提供やFAQの充実などには力を入れており、ユーザーがセルフサービスで問題解決できるようにしている。「これらはどんどん改善して、より良いサービスにしていきます」と寺田氏は話す。
同社では、WebARENA IndigoGPUの提供に合わせて、月額利用料金が2カ月間、毎月3万円割引になるキャンペーンを実施している。2022年11月30日までの申し込みで月額固定を契約すれば、インスタンスごとに毎月3万円、1契約で3インスタンスまで使えるので最大9万円の割引を2カ月間受けられる。
「WebARENA IndigoGPUは、AI/ディープラーニング、シミュレーションなどの分野で計算処理の要望がある企業なら、短期的なPoC利用から本格的なAI開発まで幅広く使えるサービスです。特に、現在利用中のGPUクラウドにおいてコスト面で課題を感じている企業や、オンプレミスからの乗り換え、GPUサーバの調達がうまくいかないといった企業は、ぜひWebARENA IndigoGPUを試してみてください」(庄司氏)
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提供:株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2022年11月16日