「Go」がトップ10入り、「Python」は? 2023年3月開発言語人気ランキング:首位「Python」と2位「C」は4カ月連続でわずかな差
TIOBE Softwareはプログラミング言語の人気ランキング「TIOBEインデックス」の2023年3月版を発表した。「Python」が首位を維持し、2〜5位は「C」「Java」「C++」「C#」となり、JavaとC++は、2月までの3カ月と順位が入れ替わった。「Go」が過去最高の10位に入った。
ソフトウェア品質の評価と追跡を手掛けるTIOBE Softwareは、2023年3月版の「TIOBEプログラミングコミュニティーインデックス」(通称「TIOBEインデックス」)を発表した。
TIOBEインデックスはプログラミング言語の人気度を示すランキングで、同社が毎月更新している。2023年3月のランキングでは「Python」が14.83%のレーティングを獲得し、首位を維持した。2〜5位は「C」(14.73%)、「Java」(13.56%)、「C++」(13.29%)、「C#」(7.17%)となり、JavaとC++は、2022年12月〜2023年2月の3カ月と順位が入れ替わった。
Pythonのレーティングは2022年11月に過去最高の17.18%に達したが、12月から2023年3月まで4カ月連続で下落した。この4カ月の間、2位のCとの差はわずか0.1ポイントで推移している。
前年同月比ではC++が最大の上昇
3月のランキングではJavaがC++を抜いて3位に返り咲いたが、各言語のレーティングについて前年同月比の変動を見ると、C++が4.64ポイント増と最も大きく上昇した。上昇幅が1ポイントを超えた他の言語は、Java(2.37ポイント増)、C(1.67ポイント増)、C#(1.25ポイント増)のみだった。
Goが過去最高の10位入り
3月には「Go」が過去最高の10位にランクインした。TIOBE SoftwareのCEOを務めるポール・ジャンセン氏はこれについて、次のようにコメントしている。「Goは革命的な言語ではないが、適切な機能を組み合わせていることが強みだ。並列処理やガベージコレクション機能を備え、静的な型付けが可能で、パフォーマンスも高い。また、Googleのバックアップを受けていることも、この言語の長期的な信頼の向上につながっている。DockerやKubernetesなどの人気アプリケーションは、Goを使って開発されている。TIOBEインデックスの10位の言語は毎月のように変わっており、Goがトップ10に定着するかどうかは要注目だ」
51〜100位のプログラミング言語については、順位の差が比較的小さいとして、次のようにアルファベット順に列挙している。
「ABC」「ActionScript」「Apex」「Avenue」「BCPL」「Bourne shell」「C shell」「CL (OS/400)」「CLIPS」「Clojure」「CLU」「CoffeeScript」「Common Lisp」「Crystal」「cT」「Elixir」「Erlang」「Forth」「GAMS」「Hack」「Inform」「Io」「Ioke」「J」「J#」「JScript」「Korn shell」「Ladder Logic」「LiveCode」「ML」「MQL5」「NATURAL」「Nim」「OCaml」「Occam」「PILOT」「PL/I」「Programming Without Coding Technology」「Q」「Racket」「Raku」「Scheme」「Smalltalk」「Solidity」「SPARK」「Tcl」「VHDL」「X++」「Xojo」「Zig」。
主要言語の人気度、長期的な盛衰は?
TIOBE SoftwareはTIOBEインデックスの過去12カ月の平均順位における上位10言語の他、知名度の高い5言語は5年ごとの順位もまとめている。過去20〜25年でPython、Java、C#、「JavaScript」が大きく順位を上げている。CとC++も根強い人気を保っていることが分かる。
TIOBEインデックスは言語の優劣を示すものではない
TIOBEインデックスのレーティングは、世界の熟練エンジニア、学習講座、サードパーティーベンダーの数に基づいて算出されている。レーティングの計算には、GoogleやBing、Yahoo!など広く普及した検索エンジンが使われている。
TIOBE Softwareは、「TIOBEインデックスは『どのプログラミング言語が優れているのか』『どの言語で書かれたコードの行数が多いのか』を示すものではない」と説明している。
同社はTIOBEインデックスの使い方として、「自分のプログラミングスキルが時流に合っているかどうかをチェックする」「新しいソフトウェアシステムを作り始めるに当たって、どのプログラミング言語を採用するかという戦略的判断に役立てる」といった例を挙げている。
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