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GA4のBigQueryエクスポートデータを理解するGA4+BigQuery ウェブ分析基盤の活用入門(2)(1/3 ページ)

今回は、Googleアナリティクス4(以下、GA4)のWeb解析をSQLを用いて行うためのデータ連携方法を解説します。GA4のデータをBigQueryにエクスポートすることで、計測した生データを用いた制約のない分析が可能になります。BigQuery連携のための各種手順からデータ構造までを解説します。

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連載:GA4+BigQuery ウェブ分析基盤の活用入門

GA4の生データアクセスを可能にするBigQuery連携

 今回は、GA4とGoogle CloudのBigQueryとの連携方法――具体的には、GA4のBigQuery連携の概要、GA4からBigQueryへのエクスポート手順、GA4サンプルデータセットの利用およびデータ構造について解説します。

 BigQueryはGoogle Cloudのサービスで、その名の通り、ビッグデータに対応するデータウェアハウスです。膨大なWebアクセスログなどのデータを高速に処理できます。また、Google AnalyticsなどのGoogle製品との連携が容易で、ビッグデータの解析に非常に有効なツールです。

 GA4のデータをBigQueryにエクスポートすると、GA4を単体で利用するだけでは実現できない幾つかの処理が可能になります。

  • 過去データの参照:

 GA4単体では14カ月前までのデータを閲覧可能ですが、BigQueryでは15カ月以上の過去データを閲覧できます。これにより、長期的な分析や過去のトレンド調査が容易になります。

  • 他のデータとの結合

 BigQueryでは、GA4データをスプレッドシート(要アドオン)や他のデータソースと結合して分析できます。GA4単体ではできない個人情報の利用も可能なので、統合的な顧客分析も可能になります。

  • トークン制限がない

 Google Analytics APIの利用にはトークン制限(上限)があり、割り当てエラーが発生することがあります。しかし、BigQuery連携ではAPIのような上限がないため、データをスムーズに取得できます。

  • UIで取得できないデータの取得

 BigQueryを使うことで、GA4のUIでは取得できないデータを取得できます。例えば、分単位の解析、ページの前後の動き、滞在時間や累計ページビューなど、より詳細なデータ分析が可能になります。

 上記のメリットがある一方で、デメリットとしては以下のような点が考えられます。

  • コスト

 BigQueryでは、ストレージやクエリの実行に関連するコストが発生します。ただし、月間1TBまで無償でクエリが処理されます。UIにクエリを実行する前に処理量が表示される機能があるので、参考にしてください(後述します)。

  • SQLのスキルが必要

 BigQueryを効果的に活用するためには、特にデータ分析向けのSQLスキルが必要です。

  • セットアップと管理

 BigQueryへのGA4データのエクスポートには、適切な設定と管理が必要です。これには、プロジェクトのセットアップ、APIの有効化、権限の設定などが含まれます。

 セットアップ方法とSQLについては、この後、順に解説していきます。

GA4からBigQueryへエクスポート手順

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