AWS、ソフトウェア開発サービス「Amazon CodeCatalyst」の一般提供を開始:ソフトウェア開発に必要な各種要素を集約、効率化
Amazon Web Services(AWS)はソフトウェア開発サービス「Amazon CodeCatalyst」の一般提供を開始した。
Amazon Web Services(AWS)は2023年4月20日(米国時間)、「Amazon CodeCatalyst」(以下、CodeCatalyst)の一般提供を開始した。CodeCatalystは、AWSで開発するチームのためのサービスで、アプリケーションの計画立案、コーディング、構築、テスト、デプロイの支援機能を提供する。
CodeCatalystが提供するエクスペリエンス
CodeCatalystは次の4つの基本要素を備えている。
- プロジェクトを素早く作成する「ブループリント」
- ソフトウェアライフサイクルを管理する「アクションベースのCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デプロイ)自動化」
- 一貫したビルド体験を提供する「リモート開発環境」
- 開発チームが連携するための「プロジェクトおよび課題管理」
ブループリント
CodeCatalystのブループリントは、アプリケーションコードリポジトリのセットアップ、クラウドインフラの定義ファイル、プロジェクト用に事前に設定されたCI/CDワークフローを提供する。ブループリントは、新しいプロジェクトを開始するために必要な要素をまとめており、開発者は時間と手間を大幅に節約することができるという。
アクションベースのCI/CD自動化
アクションベースのCI/CDワークフローによってパイプラインの管理が容易になるという。ブループリントを使用してプロジェクトを作成すると、アクションライブラリから構成されたCI/CDパイプラインが用意される。
一貫したビルド体験を提供する開発環境
ソフトウェアプロジェクトで共同作業を行う開発者にとっては、他の開発者とテスト、ステージング、本番までの環境を統一することが重要だ。CodeCatalystではクラウドで動作する開発者向けの環境を用意。開発環境はdevfile(開発環境定義ファイル)規格を使用して定義されており、プロジェクトに関わる全ての人に一貫した再現性のある開発経験を提供できるという。
開発環境は、「AWS Cloud9」「Visual Studio Code」「JetBrains」などの一般的なIDE(統合開発環境)に接続し、クラウド上で実行しつつもローカルIDEのような感覚で使用できるという。
課題管理とチームオンボーディングの簡略化
CodeCatalystは、開発チームメンバーがオンボーディングとコラボレーションを簡単にできるようにする機能も提供する。メールアドレスを使ってプロジェクトで一緒に作業する人を招待できるため、プロジェクトに関わる全員が個別のAWSアカウントを持つ必要がない。一度アクセスすると、開発チームメンバーはプロジェクトの履歴を見ることができ、開発を始められるという。
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