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一大ブームの生成系AI、だが54%が「聞いたこともない」 関心の低い業種は?職種や業種で認知、関心に大きな乖離

PwCコンサルティングは、「生成型AIに関する実態調査2023」の結果を発表した。生成型AIそのものをまだ認知していない人が過半数を占め、職種や業種によって生成型AIに対する認知、関心に乖離があることが分かった。

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 PwCコンサルティングは2023年5月19日、「生成型AI(人工知能)に関する実態調査2023」の結果を発表した。同社は「生成型AIに対する認知や関心は日本全体でも高まりつつあるかのように感じるが、そのようなイメージと実態との乖離(かいり)が浮き彫りとなった」としている。

最も関心が低いのは建設、物流、不動産

 生成系AIの認知度合いについて聞くと、半数以上(54%)が「全く知らない」と回答した。

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生成系AIの認知度合いと関連サービス(提供:PwCコンサルティング

 生成系AIを「知っている」(聞いたことがある、AIを使ったことがある、業務で活用している)と回答した人に、具体的なサービス名を聞くと「ChatGPT」を挙げた人が最も多く、60%(複数回答、以下同)。次いで「Bing」が25%、「GPT-4」が20%。「Midjourney」は4%、「DALL-E」は2%だった。

 PwCコンサルティングは調査結果を基に、回答者を5つのグループ(知らない、知らないが何となく不安、様子見、すごいことは分かっている、ぜひとも使っていきたい)に分類した。

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生成系AIの認知とイメージに関するグラフ(提供:PwCコンサルティング

 「知らない」グループ(全体の35%)には建設、物流、不動産などの業種が、「知らないが不安」グループ(全体の19%)には医療系専門職が多かった。「様子見」グループ(全体の14%)には、顧客サービスなどの対人スキルが重要視される職種が多かった。

 生成系AIに対して可能性を実感しているものの、イメージに関してはポジティブとネガティブの両派が混在する「すごいことは分かっている」グループ(全体の9%)には、研究開発などの先端技術に対して関心を持ちやすい職種や、事務作業などで生成系AIを活用しやすい事務、アシスタント関連の職種が比較的多かった。「ぜひとも使っていきたい」グループ(全体の23%)には、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進やIT関連部門、経営企画部門に所属する人や、係長、課長などの中間管理職が多く含まれていた。

 PwCコンサルティングは「生成系AIの認知、関心が低いのは、活用に対するイメージの湧きにくさや技術的可能性への理解が曖昧なことが影響していると考えられる。こうした課題に対応するため、今後は、さまざまな業種や職種で生成系AIのユースケースを創出し、生成系AIに関する技術的可能性への理解を促し、それらを通じて人間と生成系AIの役割を明確化することが必要だ」としている。

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