Mozilla、Android用Firefoxでサードパーティ拡張機能をサポートすると発表:拡張機能の開発者にアップデートを推奨
Mozillaは数カ月以内に、Firefoxアドオンサイト(addons.mozilla.org:AMO)でAndroid用Firefoxブラウザ向け拡張機能のオープンエコシステムのサポートを開始する。
Mozillaは2023年8月10日(米国時間)、数カ月以内にFirefoxアドオンサイト(addons.mozilla.org:AMO)で、Android用Firefoxブラウザ向け拡張機能のオープンエコシステムのサポートを開始すると発表した。具体的な開始日は9月初旬に発表予定であり、2023年内には展開する見込みだという。
AMOは、Firefoxブラウザ向けのアドオンを見つけてインストールできるMozillaの公式サイトであり、アドオンを開発する開発者へのサポートも提供している。
Mozillaは、今回発表した新しい取り組みにより、「Firefoxは、オープンな拡張機能エコシステムをサポートする唯一の主要なAndroid用ブラウザになる」と述べ、サポート開始に至るまでの経緯を次のように説明している。
「過去数年間、Android用Firefoxは限られた少数の拡張機能のみを正式にサポートしてきた。その間、われわれはAndroid用Firefoxのコア機能の強化と、モバイルブラウザユーザーのユニークなニーズの理解に力を入れてきており、2023年現在、Android用Firefoxのオープンな拡張機能エコシステムをサポートするために必要なインフラを構築済みだ。Android用Firefox拡張機能の増加に対するユーザー需要は大きいと予想している」
Mozillaは拡張機能の開発者を支援するために、Androidのようなマルチプロセス環境への移行をサポートする追加のガイドやリソースを共有したり、コミュニティーイベントを開催したりするとしている。
バックグラウンドスクリプトから非永続イベントページへの移行を推奨
Mozillaは最近、Android用FirefoxのNightlyビルドでマルチプロセスを新たにサポートした。これにより、拡張機能はFirefoxのメインプロセスでユーザーインタフェースとしてホストされなくなった。これは重要な考慮事項だ。Androidは、リソース消費が多い拡張機能のようなプロセスをシャットダウンしがちだからだ。
Mozillaは、拡張機能の予期しない終了のリスクを軽減するために、イベントページアーキテクチャを導入した。これは、非永続的で、プロセスの終了に対する回復力が高い拡張機能の開発を支援するものだ。「拡張機能の安定性向上のために、永続的なバックグラウンドから非永続的なイベントページに移行することを、開発者に強く推奨する」と、Mozillaは述べている。
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