Oracle、「Java 21」および「Oracle JDK 21」の一般提供を開始:「Java 11」の長期サポートは2032年まで延長
Oracleはプログラミング言語「Java」の最新版である「Java 21」とJava開発キット「Oracle JDK 21」の一般提供を開始したと発表した。
Oracleは2023年9月19日(米国時間)、プログラミング言語「Java」の最新版である「Java 21」とJava開発キット「Oracle JDK 21」の一般提供を開始したと発表した。
Java 21やOracle JDK 21は開発者の生産性を向上させ、組織全体の革新と成長を促進するプラットフォームの強化を含め、パフォーマンスや安定性およびセキュリティの数千もの改善を提供するという。
RedMonkの主席アナリストで共同設立者のステファン・オグレディ氏は「これだけ多くの言語が流通しているにもかかわらず、Javaは今日でも至る所で使われている。世界が進化するにつれ、Javaの適応能力は、この言語が開発者に価値を提供するという重要な役割を果たし続けるのを助けるだろう」と述べている。
Java 21のサポート期間は最短でも8年間
Oracleによると、Java 21の長期サポート(Long Term Support:LTS)を少なくとも8年間提供する。企業は最小限のメンテナンスでアプリケーションを長く稼働させ、最終的には自らの判断で移行できる柔軟性を得ることができるとした。また顧客からのフィードバックやJavaエコシステムにおける利用状況に基づき、Java 11 LTS版の提供を最短でも2032年1月まで延長するとした。
Oracleは、Java 21で提供される重要なアップデートとして、以下の4つを挙げている。
- Project Loomの機能
- パフォーマンスアップデート
- 言語の更新と改善
- Project Panamaのプレビュー機能
Agile Developerの創設者であるヴェンカット・スブラマニアム氏は「仮想スレッドは、マイクロサービスからエンタープライズアプリケーションに至るまで、非同期アプリケーションの開発およびデプロイ方法に影響を与える。わずかなコーディング作業で、開発者のアプリケーションは、リソースに過度な負荷をかけることなく、多数のI/O操作やサービスコールをサポートするように拡張できる」と述べている。
Javaコミュニティーリーダーを務めるジーン・ボヤルスキー氏は「Java 21のシーケンシャルコレクション機能は、開発者コミュニティーにとって素晴らしい追加機能だ。JUnitのテストにおいて、開発者が誤って遭遇順序に依存し、ビルドサーバやアップグレードなどで失敗する心配はもうない」と述べている。
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