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「Visual Studio Code」バージョン1.87リリース 日本語音声入力やCopilotによる変数名提案機能もリモート開発に便利な拡張機能やスクロール機能の拡充など

VS Codeのver.1.87アップデートでは、音声によるエディターへの入力やCopilotによる変数名の提案など、開発者が便利に使えるコーディング機能が提供された。

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【お詫びと訂正:2024年3月22日午後20時】初出時、バージョン1.87でリモート開発拡張機能がフル機能になったかのような誤解を招く表現となっていたため、バージョン1.87で追加された機能が「開発コンテナ構成ファイルをワークスペースに追加するときに、GitHub Copilot Chatがテンプレートと機能(ツール)を提案」するものであると分かるよう修正いたしました。お詫びして訂正させていただきます。

 Microsoftは2024年2月29日(米国時間)WindowsやLinux、macOSに対応するクロスプラットフォームのエディタ「Visual Studio Code」(VS Code)の「February 2024」(バージョン1.87)アップデートをリリースした。今回の主なアップデート内容を紹介する。

VS Code Speech

音声入力機能

 拡張機能「VS Code Speech」がインストールされている場合、音声で直接エディターに入力できるようになった。


(提供:Microsoft)

 エディタへの音声入力の開始コマンド[Voice: Start Dictation in Editor(Ctrl+Alt+V)]と、停止コマンド[Voice: Stop Dictation in Editor(Escape)]を追加した。開始コマンドのキーバインド(Ctrl+Alt+V)を押し続けると、トランシーバーモードが有効になる。キーを離した瞬間に音声認識は停止する。

音声認識でのマルチ言語サポート

 [accessibility.voice.speechLanguage]設定で、サポートされている26言語(日本語含む)からいずれか1つを選択できるようになった。


(提供:Microsoft)

 各言語の拡張機能は個別に提供されており、初めて音声認識を開始すると、選択した言語に応じた拡張機能をインストールする。

GitHub Copilot拡張機能

Copilotによる変数名の提案

 エディタで変数の名前を変更すると、「GitHub Copilot」がコードに合った変数名の候補を提案する。


(提供:Microsoft)

インラインチャットのアクセシビリティービュー

 インラインチャットにアクセシビリティービューが追加され、「アクセシビリティー対応差分ビュワー」と同じようにコードの変更を表示できるようになった。アクセシビリティービューは、スクリーンリーダーモードを使用すると有効になる。また、設定[inlineChat.accessibleDiffView]を使用することで、常にオンまたはオフに設定することも可能だ。「F7」あるいは「Shift+F7」を使えば、「hunk」(Gitにおける一つ一つの変更単位のこと)をキーボードでナビゲートできる。

エージェントとスラッシュコマンドの音声サポート

 拡張機能VS Code Speechを使用して音声でチャット入力フィールドに入力すると、「at workspace」や「slash fix」といったフレーズが、それぞれのエージェントコマンドとスラッシュコマンドに変換されるようになった。チャットビューとインラインチャットの両方で動作する。


(提供:Microsoft)

Copilot:カーソル位置による定義の表示

 これまで、Copilotのチャットパネルで[Explain This]を入力するには、アクティブなエディタ内で説明するテキストを最初に選択する必要があった。新しい機能では、カーソルを識別子(変数名や関数名など)の上に置くことで、Copilotがその識別子の定義を表示する。ただし、定義が別のファイルにある場合、高度な言語支援機能が利用できる状態にする必要がある。

リモート開発拡張機能

 リモート開発拡張機能を使うと、開発コンテナ、SSH、リモートトンネル経由のリモートマシン、または「Windows Subsystem for Linux」(WSL) をフル機能の開発環境として使用できる。

 バージョン1.87では、開発コンテナ構成ファイルをワークスペースに追加するときに、GitHub Copilot Chatがテンプレートと機能(ツール)を提案するようになった。

エディタ

エディタでのSticky Scroll

 エディタ内での「Sticky Scroll」(固定スクロール)がデフォルトで有効になった。また、エディタ内のstickyウィジェットで表示できる最大行数が10から20に増えた。

マルチカーソルのインライン補完

 マルチカーソルのインライン補完がサポートされた。これにより、インライン補完はプライマリーカーソルとセカンダリーカーソルの両方でプレビューし、適用できる。

ファイル間のサイドバイサイドプレビュー

 リファクタリングプレビュー機能を使用すると、コードのリファクタリングによって適用される変更を確認できる。今回の更新でリファクタリングプレビューを変更する際、マルチ差分エディターに表示されるようになった。これにより、全ての変更を一目で確認し、以前のバージョンと比較することが容易になる。


(提供:Microsoft)

ワークベンチ

リリースノートの設定をインタラクティブに

 リリースノートから直接設定を有効にしたり表示したりすることができるようになった。

言語モデルへのアクセスの透明性と制御

 ユーザーが言語モデルへアクセスする際の透明性と制御を提供するために、GitHub Copilot Chatの認証スタックを使用した。

 拡張機能が他の拡張機能の言語モデルにアクセスする場合は、一度だけアクセスの許可を求めるプロンプトを表示し、その設定を永続的に維持する。


(提供:Microsoft)

 アクセスが許可されると、アカウントへのアクセスを管理するのと同じ場所、アカウントメニューでそのアクセスを管理できる。

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