DevOps視点で考える「ソフトウェア品質マネジメント」:「@IT 開発変革セミナー 2024 Winter」基調講演レポート(2/2 ページ)
「新しい開発手法やツールを導入したが、期待したほど効果が上がっていない。むしろ生産性が低下した気がする……」。そんな課題を抱える企業に不足している視点とは何か。第一線で活躍するアジャイルコーチがDevOpsの視点でソフトウェア品質について語った。
改めて考える「DevOpsとは何か」
ここまで、ソフトウェア品質の重要性とマネジメントの特徴について説明してきた。次は視点を変えて、DevOpsからソフトウェア品質向上を考えてみる。まず、DevOpsの定義は何か。kyon氏は書籍や論文から引用した定義を3つ紹介する。
DevOpsは、工業生産とリーダーシップの分野でもっとも重視されている原則をITのバリューシステムに応用した結果である
出典:『The DevOps ハンドブック 理論・原則・実践のすべて』 著:ジーン・キム, ジェズ・ハンブル、パトリック・ボア,ジョン・ウィリス、長尾 高弘
DevOpsは、ものの考え方であり仕事の進め方である。ストーリーを共有し、共感を育み、効果的かつ永続的に力を出せるようにする。そのためのフレームワークだ。文化を織りなす要素の一部であり私たちの働き方やなぜその働き方をするのかに影響を与える
出典:『Effective DevOps ―4本柱による持続可能な組織文化の育て方』 著:Jennifer Davis、 Ryn Daniels、吉羽 龍太郎、長尾 高弘
DevOpsは、知識やツール、プロセス、プラクティスの共有で支えられるコラボレーションのカルチャーである
「これら3つに共通するのが、DevOpsをツールに特化した話ではなく、ITにおける働き方に位置付けていることです」とkyon氏は説明している。
品質向上に寄与する4つの要素と最近の傾向
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