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Google、NotebookLMのアップデートを発表 「Gemini 1.5 Pro」を搭載して何ができるようになった?:アップデート内容と活用事例を紹介
Googleは、「NotebookLM」のアップデートを発表した。本記事ではアップデート内容と活用例を紹介する。
Googleは2024年6月6日(米国時間)、生成AI(人工知能)のようにテキストを要約させたり、提案させたりすることができるソフトウェア「NotebookLM」のアップデート版を公開した。Googleは以下のように説明している。
アップデートで追加された新機能
- Googleドキュメント、PDF、テキストファイルに加えて、GoogleスライドやWeb URLがソースとして利用できるようになった
- インライン引用機能では、ソース内の引用箇所へ直接飛べるようになった。これにより、AIの回答を簡単にファクトチェックしたり、原文を深く読み込んだりできる
- Notebookガイドを使用するとFAQ、マニュアル、スタディーガイドのようなフォーマットに変換できるようになった
大規模言語モデル「Gemini 1.5 Pro」のネイティブマルチモーダル機能に対応したことにより、ソース内の画像、チャート、図について質問できるようになった。また、関連性がある場合に裏付けとして画像の引用を入れ込むことができるようになった。
ユーザーのケーススタディ
NotebookLMは、作家、学生、教育者の協力の下で開発されており、アーリーアドプターの多くが研究や執筆のワークフローにNotebookLMを組み込んでいる。
ユーザーによる使用例は下記の通り。
- ローカルガバナンスの分野では、トーマス・ゴーム氏が、NotebookLMを使うことで、居住地の条例、土地利用データ、ゾーニングコード、議会の議事録を集約したハイパーローカルニュースレターを作成した
- コンサルタントのビクター・アデフエ氏は、NotebookLMを使って営業電話の通話記録を分析し、ターゲットを絞ったトレーニングやコーチングを実施している
- 複数の非営利団体がNotebookLMを利用して、十分なサービスを受けていない地域のニーズを特定し、助成金申請のための情報を整理している
- 小説家やファンフィクション作家はNotebookLMを使って複雑なストーリーラインを管理している
- ロールプレイングゲーム愛好家はゲームのファンタジー世界の詳細な描写を相談している
NotebookLMを始めるには
NotebookLMにアクセスし、ノートブックを作成し、特定のプロジェクトやドキュメントをアップロードする。その時点で、読んだり、メモを取ったり、質問したり、アイデアを整理したり、NotebookLMに全てのソースの概要(例えばスタディーガイド、目次など)を自動的に作成してもらうことができる。NotebookLMにアップロードしたソースはモデルのトレーニングには使用されない。
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