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Linuxディストリビューション「Ubuntu 24.04.1 LTS」公開 新機能は? サポート期間は?「Ubuntu日本語Remix」の配布は見送りに

Linuxディストリビューション「Ubuntu」の開発を支援するCanonicalは、「Ubuntu 24.04.1 LTS」を公開した。2024年4月に公開したLTS(長期サポート)リリースである「Ubuntu 24.04 LTS」のマイナーアップデートだ。

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 Linuxディストリビューション「Ubuntu」の開発を支援するCanonicalは2024年8月29日(米国時間)、「Ubuntu 24.04.1 LTS」を公開した。2024年4月に公開したLinux 6.8カーネル採用のLTS(長期サポート)リリースである「Ubuntu 24.04 LTS」(開発コードネーム「Noble Numbat」)のマイナーアップデートだ。

 Ubuntu 24.04.1 LTSは、Ubuntu 24.04 LTSの公開以降に確認された問題の修正や改善が盛り込まれており、安定性が向上している。同日よりダウンロードページからダウンロード、インストールが可能となっている。

 Ubuntu 24.04 LTSの公開時には、すぐにUbuntu 23.10のユーザーに24.04への自動アップグレードが提供されたが、22.04 LTS(前のLTSリリース)のユーザーには提供されなかった。

 今回のUbuntu 24.04.1 LTS公開に伴い、22.04 LTSのユーザーにも、24.04 LTSへのアップグレードを促す通知が自動的に、またはスケジュールされた更新の一部として表示される。

Ubuntu 24.04 LTSの特徴

 Canonicalは、Ubuntu 24.04.1 LTSの公開を発表したブログ記事で、Ubuntu 24.04 LTSの特徴を以下のように紹介している。

ユーザーエクスペリエンスとパフォーマンスの向上

  • GNOME 46での多数のパフォーマンスとユーザビリティの改善
  • ZFS暗号化と自動インストールサポートの統合
  • 新しいApp Center、ファームウェア更新専用アプリケーション

開発ツールやデータサイエンスツールの充実

  • Python、Rust、Ruby、Go、PHP、Perl用の最新ツールチェーンを搭載
  • データサイエンスや機械学習(ML)などの分野で人気のあるOpenCV、TensorFlow、Keras、PyTorch、KubeflowがUbuntuに対応
  • ML環境を簡単にセットアップできるCanonical Data Science Stackを提供

企業で快適に利用できる機能を豊富に提供

  • Netplan:デスクトップ向けのネットワーク設定用デフォルトツール
  • CanonicalのLandscape:IT管理者がデスクトップ、サーバ、クラウドにわたってマシンのコンプライアンスの監視、管理、レポート作成に利用できる
  • Active Directoryの知識を生かしてUbuntuインスタンスを管理できる
  • Ubuntuエコシステム内でソフトウェアを開発、配布するユーザー向けのセキュリティの改善
  • アプリケーションとデータを保護するためのオプションの強化

Ubuntu 24.04 LTSのサポート期間

 LTSリリースであるUbuntu 24.04 LTSは、2029年6月までの5年間、標準サポートが提供される(Ubuntu 24.04.1 LTSの標準サポート期間も2029年6月まで)。

 Ubuntuの有償サポートプランである「Ubuntu Pro」を契約すれば、サポート期間が10年間に延長される。2024年4月中旬に提供開始された「Legacy Support」アドオンを購入すると、Ubuntu Pro契約者はサポート期間をさらに2年間追加できる(2036年4月まで)。

「Ubuntu日本語Remix」の配布は見送りに

 日本では長年、Ubuntu Japanese Teamが「Ubuntu日本語Remix」をISO形式で配布してきたが、2024年6月に、Ubuntu 24.04 LTSではこれをリリースしないことを発表している。

 Ubuntu日本語RemixのISOイメージの主な利点は、日本語ライブ環境が使える点とインターネット未接続状態でも日本語のデスクトップ環境をスムーズにセットアップできることだった。Ubuntu Japanese Teamは、同様の対応をUbuntu 24.04 LTSで行うことは、以下の理由で困難であるため、リリースを見送ったと説明している。

新しいインストーラの採用に伴うカスタマイズ難易度の増加

 Ubuntu 24.04 LTSから新しいインストーラが導入され、ISOイメージのファイル構成が変更された。これにより、ISOイメージのカスタマイズが難しくなった。

多言語ライブ環境の非対応化

 Ubuntu 24.04 LTSの公式ISOイメージは英語以外のライブ環境に対応しておらず、日本語ライブ環境を実現するには大きな変更が必要となった。

 24.10以降のバージョンについても、Ubuntu日本語Remixはリリースされない見込みだが、Ubuntu Japanese Teamは、ISOイメージのカスタマイズ機能の提供など、状況の変化により再びUbuntu日本語Remixの配布をする場合は、改めて告知するとしている。

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