エンジニアの皆さんは、お子さんにプログラミングを教えたりすることがあるでしょうか?
筆者は専業ライターで、プログラミングは全くできないので、教えることはありません。でも逆に、息子にプログラミングを教えられるようになりました。
「Scratch」を中心に、子ども向けプログラミングツールでよく遊んでいる小3の息子。以前から「ママ、Scratchやってよ」「教えてあげる」と言われ続け、「いま疲れているから」「○○した後でね」などとかわしていました。プログラミングに苦手意識が強過ぎて……。
ある日、ついにかわしきれず、少し触れてみて、その楽しさがちょっとだけ理解できました。「こうしたら、こうなる」が決まっていて、「こうしたら」の部分をいじると「こうなる」も変わっていく。「こうなる」を決めずに「こうしたら」を試してみるのも楽しいと感じました。
小3がプログラミング好きになった理由
息子は気付いたらプログラミング大好きっ子になっていました。なぜこうなったのか、心当たりはあります。
まず、ゲームが好きだったこと。2歳ぐらいからスマートフォンで、3歳ごろからは「Nintendo Switch」などのいろいろなゲームで遊びまくっていました。
「そんなに好きなら、作る方にも興味を持ってくれたら」と、幼児のころからNintendo Switchの「ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング」(はじプロ)や「スーパーマリオメーカー2」「マインクラフト」(マイクラ)を与えてみました。
すると作る方も夢中に。彼にとっては、作ることも遊ぶことも同一線上にあったようで、5歳のころにはじプロで作ったゲームは「プログラミング画面とゲーム画面行き来しながら、両方を操作して遊ぶ」という、プログラミングができない人間には意味不明な仕様になっていました。
マイクラも最初は、レゴのようにブロックを組み立てて遊ぶだけでしたが、YouTubeのマイクラ動画や、書籍をまねしながら簡単なコーディングもするようになりました。
6歳ごろから通い始めたプログラミング教室でScratchの存在を教えてもらい、自分で研究してはゲームなどを作るようになりました。
「GIGAスクール」のおかげで、学校でもゲームが作れる
今は政府の「GIGAスクール」政策で、小学校でも1人1台のタブレット端末が与えられ、Scratchを使えます。息子は学校でもゲームを作っていて、友人からオーダーを受けて作ってあげることもあるようです。
先日は、過去に自分が作った作品について「無駄がいっぱいあったから直したよ」などとコードを整理していて、その口ぶりに「エンジニアだ!」と驚きました。
エンジニアを育てる? には
彼に両親がやったことは、「ゲームやツール、参考書を与える」ことと、「子どもが作ったものを喜ぶ」ことぐらい。最近は、Scratchのゲームを公開できるよう「junkundesu4」というアカウントを作ってあげたら、次々にプログラムを作っては公開するようになりました。
プログラミング教室も、先生が手取り足取り教えてくれる場ではなく、Scratchなどのツールや、いわゆる「プログラミング思考」に関連する資料を紹介してくれて、自由に遊ばせてくれる場所でした。
結局は本人の資質
そんな環境は用意していたものの、結局は、本人の資質が一番だったのかなとは思います。同じ両親のもとに育っている妹は、ゲームは好きなものの、はじプロやScratchはやっておらず、プログラミングにあまり興味がないようです。
当たり前のことですが、どんな趣味も、本人がやりたがるか、興味があるかがまず前提にあります。親ができることは、その方向を邪魔しないようにすることぐらいかな、と思っています。
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