AIを「知っている」から「使える」に変える Googleが始めた認定資格の内容は:20種類の業務に生かせるAIスキルを習得
企業の競争力をAIが左右するようになる中、知識だけではなく実務で生かすためのAIスキルが重要になっている。こうした動きを受けて、Googleは実務でのAI活用を見据えた認定資格プログラムを開始した。その中身とは。
AIサービスの拡充に加えて、AI人材の育成支援にも力を入れるGoogleは2026年2月19日(米国時間)、AIスキルの新たな認定資格プログラム「Google AI Professional Certificate」を開始した。これまで同社は「Google AI Essentials」といった、AI分野の基礎知識を習得するためのトレーニングを提供してきた。今回のプログラムはその次のステップに当たり、実務でAIを使いこなすためのスキル習得を支援する。
どの業務で使えるAIスキルを習得できるのか
Google AI Professional Certificateは、データ分析やリサーチ、コンテンツ生成、バイブコーディングといった、企業が重視するAIスキルの習得に焦点を当てる。参加者は同プログラムを通じて、20種類以上の業務シーンを想定した、実務に直結するAI活用スキルを学べる。具体的な業務シーンは以下の通りだ。
- 画像や動画、プレゼンテーション、マーケティング資料の作成
- 洞察を得るためのリサーチ
- 情報を視覚的に整理するインフォグラフィックの作成
- 目標のプロジェクト計画やタイムラインへの落とし込み
- 複数の対象読者に向けた文章の草案作成
- 意思決定に役立てるためのデータのクリーニングや分析、可視化
- ソースコードを書かずにカスタムアプリケーションを構築するバイブコーディングの実施
従業員のAIスキル向上に向けて、Google AI Professional Certificateの導入をいち早く表明した企業もある。大手小売りのWalmart、同社傘下で会員制小売りのSam’s West、コンサルティング大手のDeloitte Touche Tohmatsu、通信大手のVerizon Communications、日用品・消費財大手のColgate-Palmoliveといった企業だ。
Googleは、ITスキルの習得を目的とした認定資格プログラム群「Google Career Certificates」を提供しており、その一つとしてGoogle AI Professional Certificateを位置付ける。同社によると、Google Career Certificatesは世界で100万人以上の修了者を輩出しており、その70%以上が「6カ月以内にキャリアにポジティブな変化があった」と回答している。
中小企業のAIスキル向上を支援
市場調査会社IpsosとGoogleが2026年2月に公開した調査結果「The Path to AI Fluency: AI Works for America」によると、企業の管理職の70%が「組織の成功にAIが重要な役割を果たす」と考えている。一方でAIトレーニングを受けている従業員は14%にとどまる。
このギャップは、特に人材育成のリソースが限られる中小企業において大きな課題になっているとGoogleは説明する。同社は米国の中小企業に対して、Google AI Professional Certificateの無償提供をはじめとする支援策を講じる。
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