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「AIエージェントは6割が稼働」も拡大に壁か? 日本では8割が「ロックイン」を懸念「トラストレイヤー」の構築が成否を左右

本番活用が広がるAIエージェント。だが利用拡大には、なお壁がある。その正体とは何なのか。利用拡大に向けて必要になる要素とは。Dockerの調査レポートを基に探る。

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 Dockerは2026年2月20日(米国時間)、AIエージェントの導入状況をまとめた調査レポート「State of Agentic AI Report: Key Findings」を発表した。同レポートは、世界中の組織における開発者やプラットフォームエンジニア、IT導入の意思決定者など805人を対象とした調査に基づく。

 同レポートによると、回答者の所属組織の60%がAIエージェントを本番環境で稼働させており、94%がAIエージェントの構築を経営戦略上の優先事項に位置付けている。導入事例の大半は依然として社内向けであり、主に社内業務の効率化や生産性向上に焦点を当てている。

「ロックイン」に日本の8割が懸念――利用拡大を阻む3つの壁

 回答者の40%は、AIエージェントの利用拡大に向けた最大の課題としてセキュリティを挙げる。その背景の一つに、AIエージェントの外部連携を担うプロトコル「MCP」(Model Context Protocol)がある。「MCPに精通している」との回答が85%に上る一方で、MCPにはセキュリティの面で、本番規模での展開を妨げる重大な課題があるとの指摘がある。

 複雑さも、AIエージェントの利用拡大を妨げる要因となっている。複数のAIモデルやクラウドサービスを併用してAIエージェントを実行しているとの回答は79%に及ぶ。こうした中、回答者の33%は各要素のオーケストレーション(統合制御)の難しさを課題として挙げる。

 ベンダーロックインに懸念を示した回答者は76%に達する。国別ではフランスが88%、日本が83%、英国が82%と高水準だ。特にLLM(大規模言語モデル)やモデルホスティング(実行環境)、クラウドインフラといった、AIエージェントを支える中核要素におけるベンダーロックインへの懸念が目立つ。

コンテナ活用が前提に 「トラストレイヤー」が成否を握る

 AIエージェントの開発または本番環境にコンテナを使用しているとの回答は94%に上る。コンテナはAIエージェントのITインフラとして、既に広く使われているとDockerは説明する。

 Dockerは、AIエージェントはいまだ変革の途上にあり、今後はガバナンスと信頼性の確保が重要になると指摘する。そのためには根本的な再発明ではなく、ガバナンスおよび信頼性確保の仕組みを集約した「トラストレイヤー」(信頼の層)の構築が必要になるという。同社はトラストレイヤーについて、コンテナを動かすITインフラに組み込むことを想定している。

 トラストレイヤーの構成要素として、Dockerは以下を挙げる。

  • 信頼性の高いコンテンツやコンポーネントを安全に検索・再利用できる仕組み
  • デフォルトで安全性を確保したランタイム
  • 標準化されたオーケストレーションとポリシー
  • 移植性と監査性を備えたパッケージング(構成要素を一体的に扱う仕組み)

 「AIエージェントの短期的な価値は、社内ワークフローにおいて既に現実のものとなっている」とDockerは指摘する。成果をさらに広げられるかどうかは、トラストレイヤーを実装できるかどうかにかかっているというのが、同社の見方だ。

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