「使ってはいけないリスト」の生成AI、マルウェア配布に使われるクラウドアプリ:Netskopeが調査、“ハイリスク評価”のツールは?
組織内での利用が制限されている生成AIアプリケーションや、漏えいのリスクにさらされているデータ、マルウェアが配布されやすいクラウドアプリケーションなどが、Netskopeによる調査で明らかになった。
クラウドセキュリティベンダーのNetskope Japanは2026年6月16日、クラウドアプリケーションなどのサイバーリスクの動向を調査したレポートを公開した。
組織内で多く使われている生成AIアプリケーションや、反対に利用禁止の対象になっている生成AIアプリケーション、マルウェアが配布される傾向のあるクラウドアプリケーションなど、さまざまな視点でリスクがまとめられている。主に金融サービス業界の組織における状況を対象にしてはいるが、他業界でも参考にできる情報だ。
「使ってはいけないリスト」の生成AI、上位のツールは?
Netskope Japanは金融業界におけるサイバーリスクの動向を調査した「Threat Labsレポート:2026年の金融サービス」を公開。Netskopeの調査研究部門Netskope Threat Labsが2025年2月1日〜2026年2月28日の13カ月間、世界各地の金融サービス業界のNetskope顧客の匿名化された使用データを分析した内容に基づいている。
最も多く採用されている生成AIアプリケーションは、OpenAIの「ChatGPT」(76.3%)で、「Google Gemini」(68.6%)、「Microsoft 365 Copilot」(65.5%)が続いた。「Google NotebookLM」(39.4%)と「AssemblyAI」(37.7%)も存在感を示した。AssemblyAIは2025年6月時点の採用率が1%だったが、急速に拡大している。
セキュリティ上の懸念からブロック対象となっている生成AIアプリケーションでは、「ZeroGPT」(46.7%)が最多だった。「DeepSeek」(44.8%)、「PolitePost」(43.7%)、「Chatbase」(41.9%)、「ElevenLabs」(39.1%)と続いた。
Netskopeは、特定のツールは他のツールよりも頻繁に制限されており、これは認識されているリスクが高いことを示しているとしている。
生成AIの導入が急速に進む中で、機密性の高いデータが漏えいするリスクが高まっている状況も分かった。生成AI関連でデータポリシー違反があったもののうち、「規制対象の金融データ・顧客データ」(59%)が最多を占めた。「知的財産」(20%)、「ソースコード」(11%)、「パスワードおよびAPIキー」(9%)と続いた。
クラウドを悪用したマルウェア配布
マルウェアの配布に最も悪用されているクラウドアプリケーションは「GitHub」(11.7%)だった。「Microsoft OneDrive」(8.3%)、「Azure Static Web Apps」(3.9%)、「Google Drive」(3.3%)が続いた。
攻撃者は疑わしいドメインではなく、信頼できるクラウドアプリケーションにますます依存するようになっている。悪意のある活動が正当なトラフィックと酷似する可能性があり、検出がより困難になっているという。
職場で利用されている個人用クラウドアプリケーションは「LinkedIn」(92.9%)が最多で、「Googleドライブ」(84.9%)、「ChatGPT」(77.4%)、「Facebook」(74.2%)と続いた。Netskopeはこれらのアプリケーションについて、コラボレーションやネットワーキング、生産性などに寄与する一方で、機密情報が関係する場合には重大なデータセキュリティリスクが生じるものだと指摘する。
こうした個人用アプリケーションの利用では、データポリシー違反があったもののうち、「規制対象データ」(65%)が大半を占めた。「ソースコード」(14%)、「知的財産」(14%)、「パスワードおよびAPIキー」(6%)が続いた。
個人用アプリケーションへのデータ流出を防ぐためのブロック操作が最も多く行われたのは「Googleドライブ」(40.3%)だった。「ChatGPT」(28.8%)、「Gmail」(27.8%)、「Microsoft OneDrive」(24.0%)が続いた。
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