“取りあえず再起動”実は危険? 「PCが動かない」と言われたときの起動トラブル対処法:まず何を確認し、どう対処すればいい?(1/2 ページ)
従業員から「PCが起動しない」との報告を受けたとき、情報システム担当者はどう対処すればよいのか。原因によって確認の仕方も、対処方法も異なる。いざというときに迷わないためのポイントを見ていこう。
データ復旧サービス「データレスキューセンター」を運営するアラジンは2026年8月6日、「PCが起動しない原因と対処方法 初心者でもできる確認手順とデータ復旧」を公開した。PCが起動しない原因と、その確認および対処方法をまとめた解説だ。
背景には「Windows 10」のサポート終了に伴う、PCの買い替え需要がある。調査会社のMM総研によると、2025年の国内PC出荷台数は1782万6000台と過去最高を更新した。一方でアラジンには、旧PCからのデータ移行失敗や起動不能トラブルの相談件数が増えているという。
「PCが起動しない」とき、どこから確認する? 原因を切り分けるポイント
従業員からPCが起動しないという報告を受けた場合、情報システム担当者は原因を切り分けた上で、必要な対処をする必要がある。ただし確認する順番や方法を誤ると、根本原因にたどり着けず、復旧が遅れることがあるという。どのように原因を切り分けて対処すればよいのか。アラジンが公開した解説を基に整理する。
PCが起動しない場合の主な症状として、「電源が入らない」「電源は入るが画面が映らない」「ロゴ画面から進まない」「再起動を繰り返す」といったものがある。これらの原因は、電源や接続のトラブル、周辺機器の影響、PC内部のハードウェアの不具合、OSのトラブル、HDD・SSDといったドライブの障害など多岐にわたる。
電源周りに問題がないかどうかを確認することは、PCが起動しない場合の一般的な対処方法だ。実は電源ケーブルの接続不備が原因になっていることがしばしばある。コンセント側とPC側の両方で電源ケーブルを一度抜き、接続が緩んでいないかどうかを確認した上で、それぞれ奥まで挿し直すとよい。
ノートPCでは、バッテリーの劣化や接触不良が原因になっている場合がある。バッテリーを外せる場合はいったん外してACアダプターだけを接続し、起動できるかどうかを確認する。これによりバッテリーに問題があるのか、それ以外の部分に問題があるのかを切り分けられる。
電源ケーブルやバッテリーを確認しても起動しない場合の対処方法として、アラジンが推奨するのが、PC内部に残った電気を逃がす「放電処置」だ。電源ケーブルやACアダプター、可能であればバッテリーも外し、5分ほど放置する。
PC内部のコンデンサーには、電源を切った後にもわずかな電気が残ることがあり、これによってPCが正常に動作しなくなる場合があるという。この場合は放電処置によって残留した電気を逃がすことで、PCが正常に動作するようになる可能性がある。
USBメモリやプリンタ、外付けドライブなどの周辺機器を全て取り外し、必要最小限の機器だけを接続した状態で起動を試す方法もある。起動できた場合は、外した機器を一つずつ接続し直して起動を試すことで、どの機器が起動を妨げているのかを特定しやすくなる。
「画面が映らない」「ロゴから進まない」場合は
PCの電源ランプが点灯して冷却ファンも回っているのに、画面が表示されないことがある。その場合は、まずディスプレイの電源が入っているかどうか、映像ケーブルがディスプレイとPCの双方に正しく接続されているかどうかを確認する。PCの構成によっては、マザーボード側ではなくグラフィックスカード側の映像出力端子にケーブルを接続する必要がある。
メーカーロゴ画面の表示後にOSの起動に移行しない場合や、起動時にエラーメッセージが出る場合は、ドライブ関連の設定に問題がある可能性がある。この場合はBIOSの設定画面で、OSを起動するためにPCがどのドライブを優先して読み込むかを確認する。OSをインストールしたドライブを最初に読み込む設定になっていないと、OSが起動しない場合がある。
Windows搭載PCで、BIOSの設定を確認・修正しても起動が途中で停止する場合は、Windowsの起動に関する問題を診断・修復するための「Windows回復環境」(WinRE)を利用する方法がある。Windowsの起動に2回連続で失敗すると、WinREが自動的に起動する。
WinREの機能である「スタートアップ修復」は、Windowsの起動を妨げるシステムファイルやブート構成データ(Windowsの起動方法を指定する設定情報)の問題を診断し、修復を試みる機能だ。スタートアップ修復で解決しない場合は、必要最小限のファイルやドライバでWindowsを起動する「セーフモード」を使い、通常の起動時に読み込むドライバやサービスなどに原因がないかどうかを切り分ける。
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