それでも新職種「FDE」が期待される理由――コンサル活用で約8割が失敗経験:コンサル利用企業の543人に調査
外部コンサルティング会社を活用したプロジェクトで、約8割の担当者が失敗や途中断念を経験していた。レバレジーズの調査では、プロジェクトへの自社の関与度によって満足度に大きな差があることも分かった。企業がコンサルティング会社に求める役割は、どう変わりつつあるのか。
企業のシステム開発やDX推進を支援するコンサルティング会社。専門的な知識やノウハウを活用できる一方、期待した成果が得られないケースもある。コンサルティング会社を活用する企業は、どのような支援を求めるべきなのか。
レバレジーズは2026年9月29日、グループ会社のレバレジーズ・コンサルティング・グループが実施した「コンサルティングサービス利用実態と満足度調査」の結果を発表した。
コンサルへの「丸投げ」はもう通用しない? 企業が求める新たな役割
調査によると、コンサルティングサービスを利用したプロジェクトの満足度は、発注企業側の関与度によって大きな差が見られた。
プロジェクトを自社主導で進めた企業の担当者では67.1%が「満足」と回答した。一方、進捗(しんちょく)確認や意思決定などをコンサルティング会社に一任した企業の担当者では、満足した割合は20.0%にとどまった。
コンサルティング会社に一任した企業の担当者の22.5%が、「非常に不満」と回答した。この割合は、それ以外の企業における平均値4.9%の4倍以上に上る。
約8割がプロジェクトの失敗を経験、原因の最多は「任せきり」
コンサルティング会社を利用したプロジェクトで、途中断念や失敗を経験したことがあるかを尋ねたところ、「1〜2回はある」が42.4%、「何度もある」が33.5%となり、合計75.9%が失敗や途中断念を経験していた。
失敗や停滞の原因として最も多かったのは「コンサルに任せきりな状態になってしまったから」(49.3%)だった。次いで「コンサルからの提案内容の実現可能性が低かったから」(44.9%)、「要件定義が曖昧なままスタートしてしまったから」(31.6%)が続いた。
こうした課題は、プロジェクト終了後の内製化にも表れている。
内製化をゴールに設定した企業の担当者に、その達成状況を尋ねたところ、「全く達成できなかった」が3.9%、「あまり達成できなかった」が13.3%、「どちらとも言えない」が30.0%となり、合計47.2%が内製化の達成を明確には確認できていなかった。
内製化が進まなかった原因では、「自社側が任せきりの状態になってしまい、当事者意識を持てなかったから」(40.4%)が最多となった。「社内体制変更や意識改革といった『組織課題の改善』に着手できなかったから」(22.5%)がこれに続いた。
生成AI普及後、約半数がコンサルへの発注予算や案件数を増加
一方、コンサルティングサービスへの投資は拡大傾向にある。
生成AIの普及以降、コンサルティング会社への発注予算や案件数がどう変化したかを尋ねたところ、「非常に増えた」が13.8%、「やや増えた」が36.5%となり、合計50.3%が増加したと回答した。
年間の予算増加額では、「5000万円以上〜1億円未満」(30.4%)が最も多く、「1000万円以上〜5000万円未満」(27.1%)、「1億円以上〜3億円未満」(21.2%)が続いた。
「3億円以上〜5億円未満」(6.6%)、「5億円以上」(5.1%)を合わせると、年間の予算増加額が1億円以上に上る回答は32.9%を占めた。
企業がコンサルに求める役割は? 約7割が「FDE」の需要拡大を予想
では、企業は今後、コンサルティング会社にどのような役割を期待しているのか。
最も多かった回答は「システム課題に起因する人材不足に対するサポート」(42.5%)だった。次いで「エンジニアとコンサルタントの垣根を超えた、技術と戦略の複合的な支援」(37.0%)、「資料作成や市場調査等の作業ではなく、戦略実行や内製化への伴走」(34.1%)、「AIツールや最新技術を現場に定着させる仕組みづくり」(26.2%)が上位に入った。
戦略の策定や提案だけでなく、技術的な課題の解決やシステムの実装、現場への定着までを支援する役割への期待がうかがえる。
こうした役割を担う人材として注目されるのが、「FDE(Forward Deployed Engineer)」や「DS(Deployment Strategist)」だ。FDEは顧客企業の現場に入り込み、課題の把握からシステムの実装、運用への定着までを技術面から支援するエンジニアを指す。
FDEやDSの需要が今後も高まり続けると思うかを尋ねたところ、「非常にそう思う」が28.5%、「ややそう思う」が42.9%となり、合計71.4%が需要の拡大を予想した。
今回の調査対象は、直近3年以内に外部コンサルティング会社を利用したプロジェクトの責任者543人。調査期間は2026年7月23〜27日で、インターネットを通じて実施した。
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