Ruby on Rails 2.0も強力サポート

生産性を向上させるRuby向け統合開発環境カタログ

佐藤 聖規

2008/8/18

 Ruby IDE選択のポイント

 今回はRuby on Rails 2.0をサポートしているRuby IDEを3つ紹介してきました。紹介したRuby IDEはいずれも実際の開発現場に導入できるレベルであり、IDEの基本的な機能は備えています。

 本稿はどのRuby IDEが一番優れているかを紹介するものではありません。実際に導入するときには、どの機能に重点を置くかによって採用するRuby IDEは変わってきます。システム開発の現場で利用する場合、以下の観点がポイントになるでしょう。

・日本語化対応、サポート

 IDE自体が日本語されているだけではなく、日本語ヘルプやチュートリアルなど各種ドキュメントや有償サポートの有無は、特にRubyでの開発経験が少ないプロジェクトでは重要となってきます。

・操作感

 IDEは毎日使うツールです。操作したとき反応が遅かったり、不安定だったりすると開発の進行に悪影響を及ぼしてしまいます。なお今回紹介したツールでは、NetBeansに比べるとEclipseをベースとしているAptana Studio + RadRailsと3rdRailはややもっさりとした印象を受けました。

・価格

 価格はいうまでもありませんが、チームメンバーが10人いれば10人分のライセンスが必要です。ライセンス料の投資に見合う効果(生産性の向上や品質強化など)があるか、判断する必要があります。

 上記のような採用する観点をプロジェクトの状況や開発対象によって総合的に判断することが重要です。

 例えば、Ruby on Railsによる開発が初めてであり、充実したサポートを受けたい場合は3rdRailsが有力な候補になるでしょう。一方、Ruby on Railsの開発に慣れており、さらに生産性を向上させたいプロジェクトにはNetBeansが適しています。

 また、Web 2.0のようなJavaScriptを多用する開発を行う場合は、Web 2.0のIDEとしてリリースされているAptana Studio+RadRailsを使えば、Webページの開発からデバッグまで一貫した環境で実施できます。

 本稿がRuby IDE導入の一助となり、皆さまがもっとサクサク開発をエンジョイすることができれば幸いです。

5/5
 

Index
生産性を向上させるRuby向け統合開発環境カタログ
  Page1
システム開発現場で使えるIDEとは
  Page2
NetBeans〜オールインワンIDE
  Page3
Aptana Studio+RadRails〜Web 2.0もサポート
  Page4
3rdRail〜本格的な商用IDEでサポートが充実
Page5
Ruby IDE選択のポイント

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