企業やコミュニティのボーダーを越えて
2010/8/23
Club DB2とMyNA、コミュニティ合同開催
7月9日、ちょっと変わったイベントがありました。4周年を迎えたIBM DB2のClub DB2がMySQLのMyNAと合同でイベントを開催しました。MyNAのメンバーがClub DB2の常連でもあり、この組み合わせが実現したようです。
イベントではお互いの製品の良さを互いにアピールしました。いつもの仲間相手なら特段アピールすることはありませんが、違う製品コミュニティとの合同だからできることですね。
IBM DB2を紹介したのは日本アイ・ビー・エム ソフトウェア事業部 下佐粉 昭氏。DB2はメインフレーム生まれで「地味」だそうです。「でもけっこう使えるデータベースなんです!」と力がこもっていました。
特徴を簡単に列挙すると、無料エディションが太っ腹、いろいろな環境で動く、パラメータチューニングが楽、ディスクとメモリまわりの設定が柔軟、データのロードが得意、多言語対応、pureXML™機能です。
加えて最近では、他社データベース互換性機能が強化されています。Oracle Database、サイベース、MySQLなどに対応しています(DB2 9.7以降、一部有償)。例えば「db2set DB2_COMPATIBILITY_VECTOR=」で「ORA」とセットすると、PL/SQLやSQL*Plusスクリプトが実行できるようになります。
MySQL側で登場したのは、「漢(オトコ)のコンピュータ道」ブログを主宰し、「エキスパートのためのMySQL[運用+管理]トラブルシューティングガイド」を執筆した奥野幹也氏。普段はオラクルでMySQLサポートエンジニアをしており、職場でも着ることのないMySQLのTシャツを特別に披露してくれました(なお今回は個人としての参加です)。個人的にはズボンの先から尾びれが分かれて出ているイルカの姿に感動しました。陸でも海でも、どこでも助けに来てくれそうです。
さてMySQLです。いわずとしれたオープンソースのRDBMS、ポイントは「簡単、高速、安定、オープンソース!」だそうです。とにかく盛りだくさんの紹介でここでは書ききれませんが、仕組み、歴史、機能をふんだんに説明してくれました。目立ったのはSemi- Synchronousレプリケーション、各種ストレージエンジンです。興味深いところではMySQLからIBM DB2のテーブルへアクセスできる機能も紹介されました(System iのみ対応)。既存のDB2データを使いつつ、MySQLを使ってアプリケーションを構築したいユーザー向けの機能のようです。
どちらもコミュニティイベントなので気さくな感じで話を進めていました。企業向けイベントとはまた違ったノリで楽しめました。
ではまた来月、お会いしましょう。過去記事もどうぞ!
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企業やコミュニティのボーダーを越えて | |
Page 1 オラクル、3年ぶりにBI製品を刷新 11g製品とサンの対応もコンプリート |
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