2012年は私たちが勉強会を盛り上げる!
2012/1/23
DB業界にもついに「女子会」が!
2011年12月7日、「MongoDB女子部startup」が開催されました。これまでのMongoDB勉強会のアンケートに「女性が参加しやすいイベントを」「女性エンジニアの交流の場があるといい」といった声が寄せられたため、@hatchupさんの呼びかけにより「女性枠」付きのイベントが実現したのです(それでもMongoDBの人気は高く、男性参加者の方が多かったとか)。
今回ご登場いただく女性エンジニアの1人目は、このイベントに参加した松森葉子さん(写真)(@happa_no_ko)です。松森さんはマイニングブラウニーに勤務するエンジニア。近日公開予定のWebサービスの開発に取り組んでいるところだそうです。クローラー、テキストマイニング、データマイニングといった機能をAPIで提供するものだとのことです。
松森さんは中途採用でマイニングブラウニーに入社したそうですが、マイニングブラウニーを選んだ理由について「積極的に新しい技術を取り入れるフットワークの軽さがいいと思いました。また、自社開発をしているので、社員全員が同じ社屋にいるためコミュニケーションが取りやすいこともいいですね。分からないことがあると先輩が詳しく教えてくださるので助かります」と話しています。
IT技術者向けコミュニティに参加するようになったのは、会社の先輩の影響が大きいとのことです。「ただ受講するだけのセミナーと違い、いろいろな人と交流でき、意見交換もできるというところがいいです。無償で技術者同士が情報を交換するというのがとても魅力的です」と勉強会というスタイルがお気に入りのようです。
松森さんはこれまで、Linux女子部、AWS User Group - Japan、インフラ技術者向けの勉強会であるqpstudy、品川Redmineと、数々の勉強会に参加してきました。3月にはPython Developers Festaにも参加する予定だとのこと。また「先日サービス提供が始まったAWSのDynamoDBにも興味があります」と、松森さんの興味は尽きません。
MongoDBに触れることになったきっかけは業務で使うことになったため。MongoDBについて松森さんは「スケールアウトできるということと、スキーマ定義が不要であるという点が大きな特徴と言えるでしょう。スキーマ定義が要らないので、開発途中の仕様変更にも容易に対応できます。ほかにはSQLに比べてより柔軟で多機能なクエリを利用できるというところと、検索機能が優れているところも良いですね。まだ触り始めたばかりでそれほど詳しくないですが、主要なプログラミング言語に向けたドライバがそろっているので、Webサービス開発でも便利に使っています。弊社がインフラとして利用しているAWS(Amazon Web Service)のElastic Compute Cloud(EC2)でも使いやすいですね」と評しています。
数少ない女性技術者に会える貴重な場
MongoDB女子部startupのような「女子部」イベントについて松森さんに印象を聞くと、「“女子会”と書いてあるとやはり目に留まりますね。IT業界で働く女性エンジニアはやはり少ないので、女性エンジニアと出会う機会があるとうれしいです。仲間がいると心強いですから。また、女子会ではなくても、「女子枠」を用意してくれるイベントもあります。人気イベントは、参加したいと思ってもすぐに定員が埋まってしまいます。女子枠を用意してくれると、女性としては参加できる可能性が高まるのでありがたいです」といいます。
IT業界のイベント、特にオープンソース関連のイベントの参加者を見ると男性ばかりで、女性はごくわずか。とある大規模なイベントで講演するために来日したエンジニアが、壇上に上がったときに「今日は女性が3人も来ている!」と喜んでいたことがあるほどです。最近は、どのイベントも女性参加者が着実に増えてきていますが、たった3人でも驚かれるくらい、IT関連のイベントに参加する女性は本当に少なかったのです。
スキルアップに意欲的な松森さんは、「ハンズオン形式の勉強会を体験してみたい」と言います。「今後はもっとMongoDBを触りたいです。ハンズオンのイベントがあるといいですね。短時間でイメージがつかめそうですし、途中でつまずいても周りの参加者に聞いて進めることができそう」と、その理由を語ってくれました。
ブログを書くまでが勉強会!
松森さんは勉強会に参加したら、できるだけブログを書くように心掛けているそうです。昨今の勉強会参加者らしいですね。最近は「ブログを書くまでが勉強会ですからね!」と言われることが多いからです。勉強会参加者は、発表内容のポイントをその場でツイートし、帰宅したら感想やまとめをブログに書きます。そして、仲間の記事をTwitterやFacebookで交換、拡散し、コメントで情報交換するというのが普通だそうです。勉強会が終わって帰宅した後でも、仲間同士で議論を続けているような感じでしょうか。こう考えると、「参加して、ブログを書いた後も勉強会は続く」とも言えそうですね。
「ブログに書くことで発表内容を整理できます。分からないことがあれば調べますし、正直に『分からなかった』と書けば、誰かが教えてくれるということもよくあります。先日のMongoDB勉強会の後にもブログを書いたのですが、勉強会で発表を担当した方が私のブログを読んでくれていたということがありました。コメント欄で間違いを指摘してくれて、解説までしてくれました。うれしかったです」(松森さん)。
これから目指す道と、オリジナル勉強会のプラン
エンジニアとして、今後どのような道を目指すかと聞くと、「現在私が取り組んでいるWebサービス開発はスピードが命です。アイデアが湧いてきたらすぐに実現できるように、スピード感を持って開発に取り組み、できるだけ開発期間を短縮する必要があると思います。そのために、臨機応変にいろんな技術を習得していきたいです。また、いつかは勉強会で発表ができるように何か究めていきたいです」と松森さん。今はその「何か」を探求しているところだそうです。
勉強会のアイデアも抱えているそうです。「例えばペアプログラミングの勉強会。仲間と楽しくプログラミングができるといいなと思っています。どうせならペアを男女にして“ペアプログラミング合コン”としても面白いんじゃないかと(笑)。ほかにも、身近な話題を取り上げた面白い勉強会を企画していきたいです」(松森さん)。
現在の業務と関係するマイニングや自然言語処理に関しても「セミナーがあったとしてもアカデミックな話になりがちなのでもっと楽しく学べるといいと思います」と話しています。松森さんのように積極的でアイデア豊富な参加者が増えると勉強会はますます盛り上がるでしょう。
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