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Mac OS Xでデータベースサーバを組む【前編】

 

OpenBase SQLを知る


 田畑 英和
2008/05/26



NeXTから生まれたOpenBase SQL

 Mac上で利用可能なSQLリレーショナルデータベースとして本稿前編ではOpenBase SQLを取り上げてみたいと思います。

 OpenBase SQLはMac OS Xの登場によってMac上でも利用可能になりましたが、もともとは90年代前半にNeXTプラットフォーム向けに開発が始まったデータベースサーバです。このことからも分かるとおり、すでに長い実績があり、現在に至るまでデベロッパーからのフィードバックを積極的に取り入れつつバージョンアップを重ねてきました。

  標準で付属する管理ツールを用いれば、ほとんど手間をかけずに短時間でデータベースをセットアップし、管理することができます。また、Mac版だけではなくLinux版やWindows版もリリースされています。

無償のSoloライセンスでできること

 本原稿執筆時点では2008年4月にリリースされたVer. 10.0.10が最新版です。OpenBase SQLは商用のデータベースサーバですが、無償で利用可能なSoloライセンスも提供されています。

 このSoloライセンスを用いた場合、データベースへのネットワーク接続ができないなどの制約がありますが、例えば小規模なWebアプリケーションなどであれば運用に用いることもできるでしょう。また、インストール後のライセンス設定時にデモライセンスを選択すれば期限付きですべての機能を試すこともできます。

Soloライセンス版のインストール

 Mac上でのOpenBase SQLのインストールは非常に簡単です。インストーラはオープンベースのWebサイトにあるダウンロードページから入手できます。ダウンロードページには、OpenBase SQL本体以外にもドライバなどの各種リソースが公開されています。

 インストーラはMac OS X標準のパッケージ形式で提供されているので、インストーラを起動して画面の指示に従って操作すれば数分でインストールが完了します。

  インストールを行うとデータベースサーバ本体だけではなく、管理ツールやJDBCドライバ、クライアントライブラリなども同時にインストールされます。また、サンプルデータベースもインストールすることができます。

 これらのファイルは別々のディレクトリにインストールされますが、インストーラを起動中に[ファイル]メニューの[ファイルを表示]から各ファイルのインストール先を確認できます。これはインストーラがMac OS Xの標準形式になっていれば共通して使える確認方法ですので覚えておくと便利です。

 主なディレクトリ構成注2は次のようになっています。

・データベースサーバ本体
/ライブラリ/OpenBase/
(/Library/OpenBase/)

・管理ツール
/アプリケーション/OpenBase/
(/Applications/OpenBase/)

・データベース
/ユーザー/共有/OpenBase/
(/Users/Shared/OpenBase/)
※カッコ内は英語環境でのパス名

 インストール後はライセンスの設定を行いますが、無償のSoloライセンスを使用する場合、Soloライセンス用のインストーラも提供されているので、こちらを利用するのが便利です。

注2:Mac OS Xは多国語に対応したOSで、ユーザーの言語環境に応じてGUI上では一部のディレクトリ名が各国語で表示されます。ただしこれはGUI上でのことで、コマンドライン上では英語でのディレクトリ名が表示されます。

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 Index
知らないとはいわせないMac OS X特集:
Mac OS Xでデータベースサーバを組む【前編】
MacOpenBase SQLを知る
  Page 1
・サーバプラットフォームとしてのMac OS X
・LeopardはSUSv3/POSIX 1003.1準拠OS
→ Page 2
・NeXTから生まれたOpenBase SQL
 -無償のSoloライセンスでできること
 -Soloライセンス版のインストール方法
  Page 3
 -管理ツール「OpenBaseManager」の使い方
 -バックアップ方法を選択する

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