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Mac OS Xでデータベースサーバを組む【後編】

Mac OS X ServerでMySQLを使う

 田畑 英和
2008/05/26

本稿では、前・後編の2回にわたって、Mac OS X上でのデータベース環境について紹介していきます。前編では、NeXTの時代から継承されてきたOpenBaseのMac OS X上での環境構築を紹介しました。後編の今回は、MySQLの導入と基本的な管理方法について触れます。
index
・サーバとしてのMac
・Mac OS X ServerでのMySQLの利用
・Mac OS X ServerでのMySQLの管理
・MySQLのインストール
・MySQLの管理ツール
-MySQL GUI Tools
-MySQL Administrator

サーバとしてのMac

 前編でも説明しましたが、サーバ版のOSとしてMac OS X Serverがあり、Macをサーバとして運用することができます。クライアント版のMac OS Xとサーバ版のMac OS X Serverは共通のコアOSを採用しているため、ソフトウェアさえ用意すれば基本的にはどちらのOSでも同等のサービスを提供できますが、Mac OS X Serverであれば各種サービスを専用の管理ツールで管理でき、MySQLなどの各種サーバプロダクトも標準で搭載されています。

 また、サーバ用のハードウェアとしてはラックマウントタイプのXserveがあり、データセンターなどにサーバを設置する場合、ラックにサーバを収納して運用を行うことができます。XserveはクアッドコアのIntel Xeonを最大2基搭載し、メモリは最大で32Gbyteまで拡張可能です。

 Mac OS X Serverの管理ツールはネットワーク対応ですので、サーバをリモート管理できますし、VNC互換の画面共有機能を利用してリモートで直接画面を操作することもできます。

 Mac OSといえばGUIによる操作が一般的ですが、SSHを使ってコマンドラインからサーバを操作することもできます。UNIXベースのOSであることから、デフォルトの状態で標準的なUNIXコマンドが利用できますし、それらに加えMac独自のコマンドも多数用意されています。

Mac OS X ServerでのMySQLの利用

 前編ではOpenBase SQLを取り上げましたが、後編ではMac OS X Serverにも付属しているMySQLについて取り上げてみたいと思います。

 まず、Mac OS X Serverに付属するMySQLですが、原稿執筆時点ではMac OS X Server v10.5.2が最新版で、MySQLは5.0.45が付属しています。

 OSをアップデートすると、付属のMySQLもアップデートされる場合がありますので、特定のバージョンを使い続けたい場合などは注意が必要です。

  Macは現在OSレベルでも64bitに対応し、Core 2 DuoやXeonなどIntelのCPUを搭載していますが、数年前まではPowerPCを使用していました。以前はOSもCPUごとに分かれていましたが、現在はIntelおよびPowerPCの両方に対応したUniversal Binary注1として提供されています。

 また、MySQLを含むOS付属の各種ソフトウェアも大部分がUniversal Binaryとして提供されています。さらにMySQLなどのサーバソフトは64bit版のバイナリもUniversal Binaryとして統合されており、32bitアプリケーションと混在して実行できます。

注1:Universal Binaryでは異なるアーキテクチャ向けの複数のネイティブコードを1つにまとめることができ、実行時に最適なコードが選択されます。
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Mac OS Xでデータベースサーバを組む【後編】
Mac OS X ServerでMySQLを使う
→ Page 1
・サーバとしてのMac
・Mac OS X ServerでのMySQLの利用
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・Mac OS X ServerでのMySQLの管理
・MySQLのインストール
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・MySQLの管理ツール
 -MySQL GUI Tools
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