Insider's Eye
国内のMSプラットフォーム・プログラマが一堂に会したVSLive!が開催
―― C#、.NET関連セッションは大盛況 ――
デジタルアドバンテージ
2001/01/26 |
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セッション風景 |
プログラマ向けのカンファレンスということで、全体的には地味な印象もあったが、人気セッションには多数の参加者が押し掛け、立ち見が出る一幕もあった。
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2001年1月23〜24日の2日間、パシフィコ横浜 会議場において、マイクロソフト・プラットフォームのプログラマ向けカンファレンス、VSLive! Japan 2001が開催された。
VSLive! Japan 2001では、会場を5つのトラックに分け、プログラマ向けのカンファレンスらしく、最新技術解説や実践的なプログラミング技法、デバック・テクニックなど、技術的にかなり踏み込んだセッションがそれぞれ開催された。スピーカーとしては、日米マイクロソフト社の開発者向け製品を担当するプロダクト・マネージャやサポート・スタッフを始め、Visual Basicの生みの親とも呼べるウィリアム・バウン(William Vaughn)氏、コンポーネント開発ベンダの代表を務めるとともにWindows開発者向けの書籍などを精力的に執筆しているダニエル・アップルマン(Daniel Appleman)氏、COMやATL開発のソフトウェア・シンクタンクであるDevelopMentor社の共同設立者で、W3CにおけるSOAPの標準仕様制定メンバの1人としても著名なドン・ボックス(Don Box)氏など、内外のオピニオン・リーダーたちが勢揃いした。
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XMLやSOAP、COM+について熱く語るドン・ボックス氏 |
XML/SOAPプログラミングの分野ではカリスマ的な存在となっているドン・ボックス氏。丸1日にわたり、1トラックのすべてのセッションを担当し、XMLやSOAP、COM+プログラミングについて、コーディング・デモンストレーションを豊富に交えながら解説した。
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全セッションのうち約半分は、Microsoft.NETに関連するものであった。具体的には、Visual C++.NETやVisual Basic.NET、C#といった.NET対応の最新開発言語や、.NET対応プログラムの実行基盤となるCLR(Common Language Runtime)、サーバ・サイド・テクノロジのASP.NET(Active Server Pages.NET)、Microsoft.NETを支える要素技術であるSOAP、XMLなどのテーマについて、それぞれ第一線のスピーカーによる踏み込んだ解説がなされた。特にC#のセッションは、主催者の予想を大きく上回る参加者が押し掛けたため、臨時のイスを追加したがそれでも足らず、立ち見が出るほどの盛況ぶりだった。Microsoft.NETとともに紹介された新言語、C#には、多くのプログラマが関心を寄せているようだ。
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ウィリアム・バウン氏(手前)とダニエル・アップルマン氏(奥) |
会場の一角では、ゲスト・スピーカーである両氏が執筆した書籍の購入者に対するサイン会も行われた。手前側はマイクロソフトで長きにわたりVisual Basicの開発に携わってきたウィリアム・バウン氏(現在はスピン・アウトして独立)、奥側はコンポーネント開発の第一人者として著書も数多いダニエル・アップルマン氏。 |
今回のカンファレンスでは、昨年末からMSDN購読者向けダウンロード・サービスが開始されたVisual Studio.NET Beta1日本語版(以下VS.NETと略)のCD-ROMが参加者全員に提供された。すでにマイクロソフトのWebページで募集が始まっていたVS.NETの実費配布プログラムや、雑誌添付ハガキによる申し込みに対するCD-ROMの発送も順次開始されている(マイクロソフトのVS.NET配布申し込みのページ)。このVS.NET Beta1の登場によって、.NETプログラミングに触れる機会をやっと得たというプログラマも少なくないだろう。.NETの真価はどれほどのものか、第一線のプログラマによる本格的な評価がこれから始まろうとしている。
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