■CLR (Common Language Runtime)
マイクロソフトが提供する次世代情報環境のソフトウェア・フレームワークである.NET Framework上で、アプリケーションやサービスを動作させるための実行エンジン……。
■.NET Framework
マイクロソフトが提唱する次世代情報環境のMicrosoft.NETプラットフォームにおいて、これに対応するソフトウェア(WebサービスやWebアプリケーションなど)の開発や実行を支援するフレームワーク。「framework」は「枠組み、骨組み」という意味で、具体的には、Web サービスなどから利用できるコンポーネントやクラスの集合体になっている……。
■ADO.NET
.NET Frameworkにおけるデータ・アクセスのためのテクノロジ。その実体は.NET Frameworkのクラス・ライブラリに含まれるデータ・アクセスのための一連のクラス群である。.NET Frameworkにおいて、データベースのアクセスを行う場合には、このADO.NETを使用する……。
■ASP.NET
.NET FrameworkにおけるWebアプリケーション・サーバで、Microsoft.NET構想に準拠したWebサービスやWebアプリケーションの実行環境を提供し、これらを使用したダイナミックなWebページの作成を可能にする……。
■Web Forms
Webアプリケーションのユーザー・インターフェイスを構築するために.NET Frameworkで提供されているクラス・ライブラリの名称……。
■Windows Forms
.NET Frameworkにおいて、Windowsのクライアント・アプリケーション(Windowsアプリケーション)を作成するためのクラス・ライブラリの名称。Windows FormsはネイティブなWin32 APIの大部分をカプセル化しており、複雑に肥大化したWin32 APIに代わり、アプリケーションに対して単一で系統立ったインターフェイスを提供する……。
■コンソール・プログラム
テキスト・モードで動作するプログラム。Windows環境においては、コマンド・プロンプト(Windows 9xではMS-DOSプロンプト)内で実行されるキャラクタ(文字)・ベースのプログラムを指す。ウィンドウやメニュー、ボタンなどのグラフィカルなユーザー・インターフェイスを持つWindowsアプリケーションと対比する意味で使われることもある……。
■CORBA(Common Object Request and Broker Agent)
コンピュータ・アプリケーション同士がネットワーク上で協調/連携して動作するための、オープンかつベンダ非依存のアーキテクチャ。標準化団体のOMG(Object Management Group)によって規定された……。
■Microsoft.NET
2000年6月にマイクロソフトが発表した同社の次世代インターネット戦略。それまではNGWS(Next Generation
Windows Services)という名前で呼ばれていたが、「Windows環境を越えるビジョン」であることから「Windows」という名称を取り除き、このように命名された……。
■XML(eXtensible
Markup Language)
自己拡張が可能なマークアップ言語の1つ。標準化団体であるW3CのXMLワーキング グループ(当初は「SGML Editorial
Review Board」と呼ばれていた)によって1996年に開発された。XMLでは、文書構造を決定するための規則を文書の作成者が決定できる(これが「自己拡張可能」と言われるゆえんである)。つまり、文書の構造をその作り手が自由に決定できるわけだ。この機能を利用すれば、XMLという標準仕様を用いながら、特定の構造にとらわれない自由度の高い文書を広く交換できるようになる。インターネットの普及に伴って、これを利用した電子商取引(EC)が活発化したことから、ECでやり取りする標準文書仕様として注目されることとなった……。
■SOAP(Simple
Object Access Protocol)
HTTPなどを下位プロトコルとして使用し、簡単なXMLベースのメッセージをやり取りして、リモートマシン上のオブジェクト(データ)へアクセスするための通信プロトコル規格。米Microsoft社と米Userland
Software社が中心となって開発が進められ、現在インターネット標準規格とするためにW3Cに提案されている……。
■ガーベジ・コレクション(garbage
collection)
プログラムの実行中に使用されなくなったメモリを自動的に見つけ出し、再利用できるようにするための機構。通常、ガーベジ・コレクションの機能はランタイム・エンジンやライブラリにより実装される。省略して単に「GC」と呼ばれることもある……。
■C#言語(C
sharp language)
マイクロソフトが開発したオブジェクト指向の言語処理系。2000年6月、マイクロソフトの次世代インターネット戦略(Microsoft.NET)が初めて公表されたとき、主力開発言語の1つとして初めて一般に紹介された……。
■マネージド・コード(managed
code)
マイクロソフトが提唱する次世代インターネット戦略、Microsoft.NETプラットフォームにおいて、アプリケーションやコンポーネントを実行するためのエンジンであるCLR(Common
Language Runtime)に準拠し、CLRが提供するすべての機能を利用可能なプログラム・コード。具体的には、CLRが提供するガーベジ・コレクションの機能や、セキュリティ機能などが利用できるようになる。逆の視点から見れば、プログラムはCLRによって完全に管理される(manageされる)ことからこのように呼ばれる……。
■アンマネージド・コード(unmanaged
code)
マネージド・コード(managed code)の反意語として使われる用語……。
■MSIL(Microsoft
Intermediate Language)
Microsoft.NETプラットフォームにおける実行プログラムの形式として開発された中間言語。中間言語の状態で保存された実行プログラムは、実行時にJITコンパイラ(Just-In-Timeコンパイラ)によって特定のマイクロプロセッサ・アーキテクチャに依存したネイティブ・コードに変換され、実行されることになる。このしくみにより、MSIL形式にコンパイルされた実行プログラムは、特定のハードウェア環境(マイクロプロセッサ・アーキテクチャなど)に依存することなく、適切なソフトウェア環境(MSIL向けのJITコンパイラが利用できることなど)さえ整っていれば、どこででも実行可能になる……。
■Webアプリケーション(Web
application)
広義には、Webのしくみを利用し、イントラネット/インターネット上で提供されるアプリケーション・サービスのこと。一方、マイクロソフトが提唱する次世代インターネット戦略のMicrosoft.NETにおいて、クライアントに対しては従来ながらのHTTP/HTMLインターフェイスでのアクセス機能を提供しながら、他方ではMicrosoft.NETが分散ソフトウェア・コンポーネントとして提唱するWeb
Serviceインターフェイスを持ち、インターネット上の他のWeb Serviceとやり取りして、クライアントに対する情報サービスを実現できるようにしたソフトウェアを指してこう呼ぶ場合もある……。
■Web Service
インターネット標準の各種Webプロトコルを利用してアクセス可能なプログラマブルなアプリケーション・コンポーネント。文書の構造化機能と実用性の両面を追求して開発されたマークアップ言語のXML(eXtensible
Markup Language)のテクノロジを外部とのインターフェイスとして全面的に採用し、人間を介することなくWeb Serviceが他のWeb
Serviceとやり取りすることを可能にした。つまりWeb Serviceにより、インターネットをベースとする分散コンポーネント環境が実現される……。
■SDL(Service
Desciption Language)
Web Serviceが提供する機能を記述するために、マイクロソフトが開発したXMLベースの言語仕様の1つ。Web
Serviceによって実現される分散オブジェクト環境において、各Web Serviceオブジェクトがどのような機能を提供しているのか、その機能を利用するために、どのようなパラメータを渡す必要があるのかなどを標準的なデータ仕様で記述できるようにし、Web
Service同士のコミュニケーションを可能にする……。
■SCL(SOAP
Contract Language)
Web Serviceが提供する機能を記述するために、マイクロソフトによって開発されたXMLベースの言語仕様の1つ。同様の目的を持ち、このSCLとよく似た仕様を持つ言語としてSDL(Service
Description Language)があるが、このSCLではSDLをさらに発展させ、Web Serviceの単純なパラメータや戻り値に関する情報だけでなく、オーケストレーションなど、Web
Service同士がさらに緊密に連携するための機能が強化されている……。
■WSDL(Web
Services Description Language)
Web Serviceが提供する機能を記述するための、XMLベースの言語仕様の1つ。このWSDLは、同様の目的でマイクロソフトが開発したSDL/SCLと、IBMが開発したNASSL(Network
Accessible Service Specification Language)を統合したもの。Web Serviceによって実現される分散オブジェクト環境において、各Web
Serviceオブジェクトがどのような機能を提供するのか、その機能を利用するために、どのようなパラメータを渡す必要があるかなどを標準的なデータ仕様で記述できるようにし、Web
Service同士のコミュニケーションを可能にする……。
■DISCO(DISCOvery
of Web Services)
サーバ上にあるWeb Serviceについての情報を検索・発見するための仕組み。
■UDDI(Universal
Description, Discovery and Integration)
Web Serviceに関する情報を広く公開し、それらが提供する機能などを検索可能にするためのしくみ。このUDDIにより、Web
Serviceは、自分が必要とする機能を提供してくれる未知のWeb Serviceを広くインターネットから検索し、それを呼び出せるようになる。あらかじめ準備された特定の企業間だけでなく、必要なときに、必要なサービスを提供する取引相手を見つけだし、それらの電子商取引を可能にするために考案されたしくみがUDDIである……。
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