連載
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■■6. アジャイル開発をやることとは■■
さて、そろそろ初めの問題に戻ろうかの。どうすれば、アジャイル開発がうまくやれるか、という問題の答えだが、 「どうすればアジャイルな開発をやれるか?」などと考えてはならぬ」 どうやって解こうか、と焦ってはならぬ。それでは答えを得る道から遠ざかってしまう。 いっておく。 「NAgileをやろうとすれば、それはもはやNAgileではない」 アジャイルにやれているのかどうか、などとも思い悩むでない。 “Don't think you are agile, know you are.” |
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……。 |
■■エピローグ■■
滝は師匠と健二と一緒に、いつかのように、車で北陸自動車を走っていた。帰り道だ。小松空港まで健二に送ってもらっていたのだ。健二は運転しながら、すっかり無口になった助手席の滝を気遣っていた。
ほとんど会話もないまま、やがて車は小松空港に到着した。
ではまた会おう。健二。 |
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それでは、気を付けて。滝さん……? 滝さん、大丈夫ですか? |
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……うん。大丈夫。 |
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ずっと考えごとをしていたみたいですね……じっちゃんからの話でさらに悩みが大きくなったのでなければいいんですけど。 |
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……。……健二くん。わたし分かった。 |
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え? |
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わたし気付いたの。アジャイルをやろうとすることが、アジャイルじゃないんだ。 |
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……? |
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“Free my mind. Free my mind.”(既成概念を捨てなきゃ。心を解き放つんだ) “There is no silver bullet.” |
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滝さん……。 |
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“NAgile is not patterns.” |
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……。 |
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“NAgile is not a process.” “NAgile is not a tool.” “NAgile is the attitude about improving myself and responding to change.” |
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(To Be Continued ...)
■■おわりに■■
今回は、「気付き」をテーマに書いてみた。いかがだっただろうか? お読みになって少しでも気付きのあった方がいらっしゃれば、わたしにとって大きな喜びだ。また、そのほかのさまざまなご意見・ご感想など、フィードバックをいただければ大変ありがたく思う。ぜひお寄せいただきたい。
フィードバック先: |
(Illustrated by 正木茶丸)
INDEX | ||
開発をもっと楽にするNAgileの基本思想発 | ||
第4回 「プチ・パラダイムシフトせよ!」 | ||
1.滝の悩み | ||
2.ソフトウェア開発の目的とは何か | ||
3.視点を変えよ 〜プチ・パラダイムシフト〜 | ||
4.アジャイル開発をやることとは | ||
「開発をもっと楽にするNAgileの基本思想」 |
- 第2回 簡潔なコーディングのために (2017/7/26)
ラムダ式で記述できるメンバの増加、throw式、out変数、タプルなど、C# 7には以前よりもコードを簡潔に記述できるような機能が導入されている - 第1回 Visual Studio Codeデバッグの基礎知識 (2017/7/21)
Node.jsプログラムをデバッグしながら、Visual Studio Codeに統合されているデバッグ機能の基本の「キ」をマスターしよう - 第1回 明瞭なコーディングのために (2017/7/19)
C# 7で追加された新機能の中から、「数値リテラル構文の改善」と「ローカル関数」を紹介する。これらは分かりやすいコードを記述するのに使える - Presentation Translator (2017/7/18)
Presentation TranslatorはPowerPoint用のアドイン。プレゼンテーション時の字幕の付加や、多言語での質疑応答、スライドの翻訳を行える
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