.NET Framework入門 ――Microsoft.NET対応ソフトウェアのための開発プラットフォーム、.NET Frameworkを理解する―― |
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本記事は改訂されました。改訂版の「.NETとは何か? ― 基礎解説:.NET初心者のための.NET入門【2011年版】」をご覧ください。
マイクロソフトは先ごろ、次世代のインターネット戦略であるMicrosoft.NET(マイクロソフト・ドット・ネット)を発表した。この発表によれば、次世代のコンピューティング環境では、インターネットを前提とし、XMLやSOAPといった標準プロトコルによって互いに通信できるWeb情報サービス(Web Service)を連携させることで、全体のサービスを実現するという。ここで各Web Serviceは、途中に人間が介在することなく、他のWeb Serviceと会話するための手段を持っており、この機能によってWeb Service間の能動的な連携が可能になっている。つまり、Web Serviceの組み合わせや、呼び出し順序などを人間が指示しなくても、Web Serviceが自身の判断でそれらの組み合わせや順序などを制御できるということだ。このWeb Serviceや、それを土台とするMicrosoft.NETの基本的なビジョンについては、本サイトの別稿(「特集:Microsoft.NETが目指す次世代情報環境とは?」)が詳しいので参照されたい。
SOAP/XMLインターフェイスを持つ新しいWeb Serviceや、既存のHTTP/HTMLインターフェイスを持つサーバ・サイドWebアプリケーション、次世代のWindowsアプリケーション(クライアント・アプリケーション)を開発し、それらを実行するために、マイクロソフトが提供するソフトウェア・プラットフォームが.NET Frameworkである。この.NET Frameworkは、インターネット・ワイドな分散アプリケーション開発を支援すると同時に、複数言語を組み合わせたソフトウェア開発をサポートし、コードの生産性/再利用性を高めてくれる。
しかし.NET Frameworkがどれだけ優れた開発プラットフォームだとしても、プログラマにとってそれが未知の新しい存在であることに変わりはない。しかもこの山は、一朝一夕では踏破できない険しい山だ。本稿の目的は、この新しい開発プラットフォームを理解するための手始めとして、その全体像をプログラマの視点から概観することにある。
次世代ソフトウェアはどのように進化するのか? それらを開発するうえで、プログラマが知らなければならないことは何か? .NETによってプログラマに与えられる新しいチャンスはどのようなものか? 大いなる疑問の答えを探してみよう。
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