|
|
.NET Tools
注目のJava→C#コンバータを試用する
― Microsoft Java Language Conversion Assistantの実力 ―
(株)ピーデー
川俣 晶
2002/03/09
|
「Microsoft Java Language Conversion Assistant Beta 1」(以下JLCA)は、Javaソース・コードをC#ソース・コードに変換するコンバータ・ソフトウェアである(関連記事「Insider's Eye:Microsoft、JavaからC#へのソースコード・コンバータを発表」)。Visual Sudio .NET(以下VS .NET)に統合されて動作し、Visual J++6.0のプロジェクトを、VS .NETのプロジェクトに変換する。この変換処理では、プログラム言語の構文だけでなく、標準クラス・ライブラリの呼び出しも、Javaクラス・ライブラリから.NET Frameworkのクラス・ライブラリに変更される。Java資産をC#に変換して利用したいユーザー向けの製品である(JLCAのダウンロード・ページ)。
このJLCAとは別に、マイクロソフトは、「Visual J# .NET」(以下J#)というJava関連のソフトウェアを発表している(J#の詳細については、別稿の「J#の真実 Part 2 JavaからJ#へ:プログラム移植の実際」を参照)。これは、Javaのソース・コードを.NET Frameworkの実行ファイルとしてコンパイルする製品である。つまり、Javaのソース・コードを.NET Framework上で実行させたければ、JLCAを使ってソース・コードをいったんC#に変換してからコンパイルする方法と、J#を使って直接コンパイルする方法の2種類が用意されたことになる。これら2つの方法は、具体的にどう使い分ければよいのだろうか?
そこで、JLCAの実用度を調べると同時に、J#との違いを体感するために、前出のJ#の解説記事で使ったものと同じソース(りすと亭。Java言語で開発されたメーリング・リストの配信プログラム)をベースに、実際にJLCAを試してみることにする。なお、J#の記事では、問題に遭遇したときに互換クラスを自作して差し替えるというテクニックを多用したが、今回は、すべてソースの書き換えで対処する方法で取り組んだ。
なおマイクロソフトがサポートするJavaは、JDK 1.1.4レベルである。以下本稿でJavaと表記したときには、このレベルを示し、最新のJavaではないことをお断りしておく。
Insider.NET 記事ランキング
本日
月間