連載:放課後VB教室第1回 値型と参照型と大福研究会羽山 博2008/06/06 |
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参照型の変数
実は文字列型の変数の宣言は簡略化されていて、整数などの値型の変数と同じように書けるようになっている。本来の姿はこんな感じなんだ。
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まず、 ではString型のデータを参照するための変数Messageが宣言される。図で表すとこういう感じだ。
図5 String型の変数Messageを宣言する |
では、Newキーワードにより文字列を入れるための箱が新しく作られ、そこに文字列が入れられる。箱というよりはオブジェクトといった方が正確なんだけど、まあそれはいいとしよう。これも図にしておこう。
図6 文字列(オブジェクト)を作成する |
で、新しい箱を作るとその「参照」が返される。つまり、この箱はどこにありますよ、という位置情報が返される。宝の地図の例えでいえば、宝の場所が返される。それを でMessageという変数に代入するというわけだ。
図7 String型の変数に文字列の参照を代入する |
図の中の「200」というのは、文字列がどこにあるかという場所を示す値だと思ってもらっていい。考え方が分かるように、仮に200と書いただけだから、実際の値がいくらか、なんてことは気にしなくていいよ。
変数Messageに代入されるのは文字列そのものじゃなくて、文字列がどこにあるかといった情報ってこと?
そう。Messageという変数を見れば、実際の文字列がどこにあるかが分かるよね。だから、普通こういう図で表す。
図8 String型の変数が文字列を参照しているイメージ |
あ、最初に先生が書いた図になった!
この図の矢印はデータの流れを表しているんじゃなくて、こっちを見れば実体がありますよ、ということを表しているわけだ。「見る」というのをちょっと気取っていったのが「参照する」だと思えばいい。
なるほど、分かってきました。いままで「変数はデータを入れる箱」としか考えていませんでしたが、大ざっぱな理解じゃいけないんですね。ラスクくんも分かったかな?
なにを偉そうに!
String型はよく使うので、値型の変数と同じような書き方で宣言できるようになっているというわけだ。サブローくんもラスクちゃんもオーケーかな?
はーい。よく分かりました。
じゃあ、ご褒美に甲月堂の草大福をあげよう。はい。
うわ。ネスト先生、いったいどこから!
わーい、イリュージョンだぁ!
さあて、もぐもぐ、値型と参照型の違いも分かったことだし、先生、カラオケにでも行きますか。ラスクも行くよね?
おごってくれるなら行く!
だそうです、もぐもぐ、ネスト先生。
食べながらしゃべらない! 実はまだ続きがあるんだけど、まあいいや。One Thing At A Time(1回に1つのこと)ともいうし。
やったー。アニソン歌いまくるぞぉ。
え、ラスクってそんな趣味だったっけ?
(つづく)
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