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連載
世界のWebサービス ― 究極のWebサービスを求めて ―
第5回 非.NET環境のWebサービス
田口景介
2001/06/07
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ご存じのとおり、Webサービスの根幹をなすプロトコルがSOAP(Simple Object Access Protocol)である。Webサービス同士、あるいはクライアント・アプリケーションとWebサービス間の通信はすべてこのSOAPによって規定された手順に従って行われる。
ところでこのSOAPだが、W3C(World Wide Web Consotium)で標準化されていることからも分かるように、Microsoft.NET環境で動作するWebサービスに特化したプロトコルではない。当初はMicrosoftが中心となって設計されたプロトコルだが、現在はIBMやHP、それにMicrosoftにとってはライバル企業となるSun Microsystemsなど、多数の企業の支持を集め、すでにさまざまな環境においてツールキットの実装が進んでいる。今のところSOAPについてはMicrosoftが一歩先んじている感があるが、現在では他社製品も続々と登場し始めている。
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SOAPによる相互接続 |
SOAPはW3Cで標準化されたオープン・プロトコルである。Microsoft.NET以外の環境でも着々とSOAPの実装が進んでいる。Windows以外のプラットフォームで動作し、.NET言語以外のプログラミング言語で開発し、さらにIIS以外のWWWサーバでホスティングするWebサービスを作るための環境が整いつつある。
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つまり、.NETプラットフォーム上に実装したWebサービスを、Windows以外のOSや.NET以外のプログラミング言語、.NET Framework以外のフレームワークを使ったクライアント・アプリケーションから呼び出すことができる。また、逆に.NETアプリケーションから、他社製の非.NET Webサービスを呼び出すことも可能だ。以前は、.NET Framework自体をLinuxなどのWindows以外のOSにも実装する計画があったようだが、最近ではあまりこの類の話は聞こえてこない。さまざまなSOAP実装の登場を受けて、SOAPのレベルで相互接続性が確保できればそれでよし、との流れができているのではないだろうか。
そこで、今回は.NET以外の環境で動作するWebサービスを実装する、非.NET SOAPツールキットを紹介することにする。
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