[連載]
初めてのEnhydra

第1回 Enhydraにチャレンジ!




2.インストールと環境設定

 Enhydraの要求するシステムリソースは以下のとおりです。

メモリ 128 Mbytes
CPU 200 MHz
HD 120 Mbytes
JDK 1.2.2または1.3

 JBuilder 4 Foundation(以後JBuilder)は、Linuxは/opt/jbuilder4以下に、Windowsはc:\JBuilder4以下にインストールされているとします。

 Enhydra、PostgreSQLのJDBCドライバのコンパイルで必要とされるJDKはJBuilderインストール時にインストールされるJDKを使用するので先にJBuilderを入手しインストールを完了しておいてください。JBuilderのインストール方法、インストール番号とキーの取得方法などはBorlandのサイトまたは各種雑誌、書籍などをご覧ください。

おことわり:
実際にはrootで開発を行うのはご法度ですが、説明を簡単にするためにあえてLinuxはrootで、WindowsはAdministratorでログインした状態で行っています。

 インストール(Linuxの場合)

 ダウンロードしたenhydra3.1.tar.gzとkelp2.0.tar.gzは/tmpに保存されているものとします。

■Enhydraのインストール

1.ターミナルを立ち上げて/tmpディレクトリに移動し/usr/localにEnhydraを展開します
cd /tmp
tar zxvf enhydra3.1.tar.gz -C /usr/local

2.Enhydraのインストールディレクトリに移動します
cd /usr/local/enhydra3.1

3.JDKのパスをEnhydraに通知します
./configure /opt/jbuilder4/jdk1.3

■Kelpのインストール

1. /tmpディレクトリに移動し/opt/jbuilder4にkelp2.0を展開します
cd /tmp
tar zxvf kelp2.0.tar.gz -C /opt/jbuilder4/

2. JBuilderのIDEクラスパスにenhydra.jar、 toolbox.jar、 kelp2.0.jarを追加します。JBuilderが起動していれば終了します。/opt/jbuilder4/JBuilder.config ファイルに以下の行を追加します
addpath /usr/local/enhydra3.1/lib/enhydra.jar
addpath /usr/local/enhydra3.1/tool/lib/toolbox.jar
addpath /opt/jbuilder4/kelp2/lib/kelp2.0.jar

3.環境変数を設定します。 環境変数JAVA_HOME、ENHYDRA_HOMEとパスを設定しておきます。シェルがbashの場合ホームディレクトリの.bashrcなどに以下の行を追加します
export JAVA_HOME=/opt/jbuilder4/jdk1.3
export ENHYDRA_HOME=/usr/local/enhydra3.1
export PATH=$PATH:$ENHYDRA_HOME/bin:$JAVA_HOME/bin

4. 変更を有効にします
source ~/.bashrc


 インストール(Windowsの場合)

 インストールのために、Administrator権限を持つユーザーでログオンします。

■Enhydraのインストール

ダウンロードしたenhydra3.1.exeをダブルクリックしてインストーラを起動しすべてデフォルトの設定でインストールします。デスクトップにEnhydra Shellアイコンが作成されます。インストール先は標準のc:\usr\local\enhydra3.1をお勧めいたします。Location of Development Kitの画面ではc:\JBuilder4\jdk1.3を選択します。

■Kelpのインストール

ダウンロードしたkelp2.0.exeをダブルクリックしてインストーラを起動します。Java IDE、Java IDE Folderの選択ではBorland JBuilder 4、JBuilderのインストールされているディレクトリを正しく選択してください。Enhydra.jar Locationの選択ではEnhydraのインストールディレクトリが正しいことを確認してください。



 正しくインストールされているかを確認する

 JBuilderを起動するとメニューのウィザードにメニューが追加されていることを確認してください。

ウィザードに画面のようなメニューが追加されていることを確認します

 オブジェクトギャラリにはEnhydraタブが追加されています。

オブジェクトギャラリに画面のような[Enhydra]タブが追加されていることを確認します(画面をクリックすると拡大します)


 Enhydraの動作確認

 正しくEnhydraがインストールされたか確認しておきます。

■動作確認の手順

1.Linuxではターミナルを起動します。WindowsはラッコのアイコンをダブルクリックしてEnhydra Shellを起動します。

2.Enhydraのbinディレクトリに移動します
cd /usr/local/enhydra3.1/bin

3.マルチサーバを起動します
./multiserver

4.Webブラウザを起動しhttp://localhost:8001にアクセスしてアドミニストレーションマネージャが起動すればOKです(起動時にユーザー名とパスワードを聞かれます。それぞれ「admin」、「enhydra」を入力してください)
このようなアドミニストレーションマネージャが起動すれば成功です(画面をクリックすると拡大します)


5.動作確認が終了したら、マルチサーバを停止させます。起動したシェル(Enhydra Shell)上でCtrl+Cをタイプすることでマルチサーバが停止します。アドミニストレーションマネージャのMultiserver:と書かれている下のSTOPボタンをクリックしても停止させることができます

 

 以上でEnhydraのインストールは終了です。次回は、PostgreSQLをインストールし、データベースの環境設定(アカウント作成、データベースの作成、JDBCドライバのコンパイル、cygwinのインストール)を行い、サンプルアプリケーションを動作させてみます。

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初めてのEnhydra
1.Enhydraとは何か?
Enhydraとは?
本連載で使用するRDBMS
入手方法とバージョン
2.インストール
インストール(Linux編)
インストール(Windows編)
正しくインストールされているかを確認する
Enhydraの動作確認



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