どこが違うの？いまさら学ぶWebメール

江原顕雄
2008/4/3

今回の「納得！知っ得！キーワード」は「Webメール」について解説をします。GmailやYahoo!メールなど、利用しているユーザーも多く、なじみ深いWebサービスの1つです。このキーワードは前編、後編の2回に分けて、前編ではWebメールの利点や欠点について、後編ではWebメールのセキュリティ上の危険性について考えてみます。

　利点その1　いつでもどこでも電子メールのチェック

　WebメールとクライアントPCでメールクライアントソフトを利用する電子メール（Webメールと区別するために「一般メール」とします）は、どのように違うのでしょうか。

　一般メールもWebメールも「電子メールの送受信や作成・編集、検索」といった機能面で見るとまったく同じです。この2つが最も異なる点は、WebメールはインターネットにつながるPCや端末があれば、自宅、会社、出先、ホテルなどいろいろな場所でメールのチェックや返信ができることです。

　一般メールはWebメールのようにはいきません。電子メールの送受信のための設定を施したメールクライアントソフトをインストールしたPCでないと新着メールの確認はできません。Webメールの最大の利点は「作業場所や環境を選ばない利便性」にあります。

Webメールと一般メールの違い

　一般メールの場合だと、作業環境が変わるたびにメールクライアントソフトにアカウントやIDはもちろん、利用するSMTPサーバやPOP3サーバなどの各種設定をしなければなりません。しかし、WebメールであればIDとパスワードを覚えているだけでOKなのです。これはとても便利です！

　利点その2　Webメールはメールボックスの容量が大きい

　一般メールではメールボックスの容量が決められているのが一般的です。例えば、ODNだとスタンダードプランで20MBまで、hi-hoの基本サービスでは50MBまでとメールボックスの上限が決まっています。

　一般メールは「メールサーバからローカルPCに電子メールデータを取り込む」仕様となっているので、サーバサイドに大量の電子メールデータを保存しておける構造にはなっていないのです。

　一方、Googleがサービスを提供しているWebメール「Gmail」の容量は約6.4GB（有料バージョンだと400GB！）で、現在も増え続けています。マイクロソフトが運営をしている「Windows Live Hotmail」は5GB、Yahoo!メールは2GBと、どれも無料サービスであるにもかかわらずギガバイトクラスのメールボックス容量が提供されています。これだけの容量があれば、一生メールボックスからメールデータを削除しなくてもいいかもしれません。

　利点その3　データの同期も自動的に

　一般メールを複数のPCで利用する場合は、会社、自宅、モバイルPCなど、利用したマシンごとにデータが残ります。そのためメールの受信時にメールサーバからデータを削除してしまうと、「自宅でメールチェックをしたため、会社で必要なメールを受信できなくなった」という事態になります。また、送信データに関しても「自宅から電子メールを送ったけど、会社のPCには送信済みメールがないからどんな内容で送ったか分からない」といった問題に直面します。

　そのため、一般メールは特定のマシン以外は「メールデータをサーバに残す」という設定にしたり、出先からのメール送信は自分あてにも送ったりしてデータを同期させるような工夫やルール作りが必要です。これらはそもそも面倒くさいですし、初心者には敷居が高い作業です。

　一方、Webメールのデータはサーバサイドで一元管理されているため、どこでメールを受信／送信しても上記のような苦労をしなくて済みます。

　また、アドレス帳の管理も一般メールに比べて簡単になります。例えば、「出先で×××さんに電子メールを送りたいけど、このノートPCには×××さんのメールアドレスが入っていない。もう深夜で、電話で本人に確認することもできないしどうしよう」といった悲劇を防ぐことができるのです。

　PCを買い替えた際なども、一般メールではメールデータやアドレス帳の移動は大変ですが、Webメールではそんな手間は全くありません。

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Index
どこが違うの？いまさら学ぶWebメール
	Page1 利点その1　いつでもどこでも電子メールのチェック利点その2Webメールはメールボックスの容量が大きい利点その3　データの同期も自動的に
	Page2 利点その4　充実のプラスアルファ機能 Webメールの短所はないの？ Webメールの今後

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