PCの進化は早く、しばらく製品の情報入手を怠ってしまうと、もはやカタログを見ても製品の特徴や違いすら分からなくなってしまう。そのうえ未だにPCは、購入する場合やメンテナンスを行う場合に中身についての知識が必要になる。たとえば、プロセッサの違いやチップセットの違いにより、価格は大きく異なるし、性能も変わってくるので、こういった知識がないと損な買い物をしてしまう。また、メモリの増設をするような場合にも、中身の知識が必要だ。メモリは、チップセットやマザーボードによって、使用できるものが違ってくるので、その違いが分からなければ、どういったメモリを購入し、どうやって増設したらいいのか分からない。さらに、PCの中身についての知識がないと、誤った作業によって壊してしまうことにもなりかねない。そういった恐怖から、本体のカバーを開けるのも躊躇してしまうかもしれない。
購入してきた状態で使い続ける分には、それほどPCの中身についての知識は必要ないが、このように自分自身でメンテナンスや増設を行いたい場合には、少なからずPCの中身についての知識が必要となる。本書は、そうしたPCユーザーがPCの中身を理解するための手助けをするものだ。第1章と第2章は、コンピュータの基礎知識ともいえる内容になっており、PCの初心者がコンピュータの仕組みを理解するのにも役に立つ。第3章以降は、マザーボード、CPU、メモリなど各デバイスごとに、どういった働きをしているものなのかを豊富なイラストを交えて解説している。比較的新しい製品に沿って解説が行われているので、最近の製品の動向をつかむこともできるだろう。
IT技術者としての最低限のPCハードウェアの知識は、本書を読むことで得ることができる。また、PCハードウェアに興味がある初心者にもおすすめできる内容となっている。
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