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LOMO LC-A(奥)とCOSINA CX-1(手前)
写真を見ると分かるようにこの2台はそっくり。奥のLOMO LC-Aは「ロモ」の愛称で、最近若い女性に人気がある。実は、このLOMO LC-AはCOSINA CX-1をベースにソ連(現ロシア)で製造されたもの(レンズ・カバーなどの作りが異なっているが)。共産党時代のソ連ではそうした日本製カメラをベースに作られたものが多い。LOMO LC-Aの写りは独特のものがある(それが女性に好まれているらしいが)が、たまにフィルムが巻き上がらなかったり、シャッターが落ちなくなったり、とやっぱりソ連製(?)と思わせる部分もある。 |
わが家にASDLがやって来た
今回は、わが家のADSL導入の顛末について書こう。
わが家は、東京都の豊島区と板橋区、北区の3区の境界にほど近い豊島区にある。1999年12月末にNTTが豊島区を含む都内5区でADSLの試験サービス提供を開始したため、すぐに申し込みを行った。ところが、電話回線が光収容されているということで、あっさりと断られてしまった。世帯数が約600戸という大規模マンションゆえ、光収容になっていてもおかしくない。CATVインターネットも、マンション建設当時に豊島ケーブルテレビのサービス区域外であったことから、導入されていない。というわけで、以前の編集後記に書いたように、フレッツ・ISDNを導入することにした。
フレッツ・ISDNを導入して2カ月。速度にそれほど不満はないものの、周りがADSLの1.5Mbits/sのデータ転送速度に対して、64Kbits/sという速度でほぼ同じ料金というのが気になってきた(その後、フレッツ・ISDNは値下げしたが、データ転送速度と比較するとそれでも割高だ)。そのうえ、ライターの方々の話を聞くと、どうもNTTのADSLに対する姿勢が変わってきて、これまで光収容といって断ったところでも、場合によっては導入が可能になっているらしい。
決め手になったのが、総務省が公開している「DSL普及状況公開ページ」だ。このページを見ると、「サービス提供不可能」が2000年12月から2001年1月の間で、極端に減っている。サービス提供数が増えているにもかかわらずだ。このことから考えられるのは、
- 光収容の地域は申し込みが一段落したため「サービス提供不可能」が減った
- 光収容と断っていたユーザーに対しても、何らかの方法でサービスの提供を始めた
のどちらかだろう。もちろん、1.ではないのは明らか。つまり、これまで「光収容」という理由で断られたユーザーでも、もう1度申し込めば、場合によってはADSLが導入できる可能性があることに気付いた。これは偶然なのかもしれないが、この2000年12月というのは、NTT東日本/西日本が本格的にADSLサービスを開始したときでもある(NTT東日本の「フレッツ・ADSLの提供開始に関するニュースリリース」)。
そこで、3月上旬に東京めたりっく通信に申し込みを行ってみた。フレッツ・ADSLにしなかったのは、上述の経緯からNTT東日本にしたくなかったことと、フレッツ・ADSLが申し込みから開通まで2カ月近くかかっていたからだ(ADSLモデム不足で3月に申し込んでも4月下旬から5月になるといわれていた)。その後、3月中旬には東京めたりっく通信から「NTT東日本への調査を依頼した」という連絡をもらい、3月下旬には「机上調査が完了し、ADSLの導入可能である」という知らせを受けた。4月上旬には、電話回線の工事とADSLルータの設置が完了し、晴れてADSLがわが家に導入されることになった。ただ、豊島区の端ということで、NTTの池袋局から遠く、1.5Mbit/sというデータ転送速度は実現しなかった。現在、600Kbits/s程度だが、フレッツ・ISDNに比べると格段に速い。600Kbits/s程度では、いまや「ブロードバンド」とは呼べないかもしれないが、その仲間に入れたことは確かだ。
では、なぜ光収容であったはずのところにADSLが導入できたのだろうか。これはあくまで憶測なのだが、バックアップなどのために用意してある「銅線」を開放したのではないだろうか。つまり、マンションの電話回線が光収容になっている一方で、バックアップとしていくつかの銅線も引き込まれているようなのだ(あくまでバックアップなので、マンションのすべての世帯分がADSLの申し込みを行った場合は対応できないと思われるが)。ADSLの試験サービスの時期は、このバックアップの回線は、あくまでバックアップとして調査の対象に入れていなかったはず(そのため「光収容」と断れらた)。しかし、本格的なサービス開始にともない、多くのユーザーを確保するため、可能な限りこの回線を開放したのではないかと推測している。その時期が、フレッツ・ADSLの提供開始と重なったのは、単なる偶然だろうか。
(PC Insiderガイド 小林章彦)
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