PC Insider 編集後記 2001年12月
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種まきだった2001年 Gatewayの海外拠点からの撤退やHewlett-PackardとCompaq Computerの合併発表など、2001年も大きなニュースがいくつもあった。新しいデバイスとして、USB 2.0やIEEE 802.11a(5GHz帯の無線LAN規格)、Bluetooth、DVD+RWドライブなどが出荷されたし、チップ間接続技術の「HyperTransport」「3GIO」、擬似マルチプロセッサを実現する「HyperThreading」といったものも提案された。Pentium 4への本格的な移行も始まったのも2001年だ。Windows XPも出荷され、盛りだくさんな1年であった。それにもかかわらず、どうもその実感に乏しい。本来ならばIT業界はもっと盛り上がっていてもおかしくないはずだ。 実感を伴わないのは、米国のITバブルがはじけた影響も大きいと思われるが、2001年に出荷された製品が活用されるまでに至っていない、ということが最大の原因だろう。IEEE 802.11aにしても製品は出荷されたばかりで、価格も高い。USB 2.0は未だにOS(Windows XP)が正式にサポートしておらず、互換性の点で不安が残る状態だ。IEEE 802.11aが普及するには現在のIEEE 802.11bと同等の価格になる必要があるだろうし、USB 2.0にしてもOS(Windows XP)の対応やチップセットにコントローラが内蔵されることが必要不可欠だろう。 こう考えると、どうも2001年は種まきの時期であり、芽が出始めるのは2002年ということになりそうだ。2001年に製品が出荷されたデバイスは、2002年に本格的な普及期に入るし、規格が発表されたデバイスは、製品が出荷され始めることになろうだろう。果たして2002年はどのような年になるのだろうか。HPとCompaqの合併は不穏な状況にあるし、メモリ・ベンダの撤退も続きそうだ。不安な要素はいくつもあるが、ぜひとも2001年よりは活気のある年になってほしい。
(PC Insiderガイド 小林章彦) |
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