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CD-ROMドライブを用いずにWindowsの追加コンポーネントを組み込むには(Windows NT 4.0/2000編) |
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デジタルアドバンテージ 2000/05/22 |
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Windows NT 4.0でネットワークのプロトコルやサービスを追加しようとすると、たいていはインストールCD-ROMを用意するように要求される。こうしたコンポーネントの追加には、インストールCD-ROMの中にあるファイルが必要だからだ。ところがWindows 2000で同じことをしても、インストールCD-ROMは要求されない。これはWindows 2000のインストール時に、各種デバイス ドライバや前述のネットワーク プロトコル/サービスなどのコンポーネントがハードディスクにコピーされ、以後コンポーネントの追加やドライバの組み込みの際には、このハードディスク上のファイルが利用されるからだ(ちなみにコピーされたファイルの実体は、%windir%\Driver Cacheというフォルダ以下に保存されている)。
この機能のおかげで、Windows 2000ではインストールCD-ROMを要求される場面がWindows NT 4.0より非常に少なくなっている。特にサブノートPCのようなCD-ROMドライブを内蔵しないPCでは、CD-ROMドライブまで用意する必要がなくなるので便利だ。
もっともWindows NT 4.0でも同様の機能は実現できる。インストールCD-ROMからコンポーネントの追加に必要なファイルを、手動でハードディスクにコピーしておけば、いちいちインストールCD-ROMを用意する必要はなくなる。必要なファイルの総容量は、IBM PC/AT互換機用の日本語版Windows NT Workstation 4.0で約109Mbytesと、ハードディスク容量の増大が著しい昨今では、それほど大きいというわけではない。
Windows 2000でも、上記のテクニックは有効だ。なぜなら、ドライバ以外のユーティリティ等を追加する際には、下記の画面のようにインストールCD-ROMが要求されることがあるからだ。
Windows 2000 ProfessionalのインストールCD-ROM要求ダイアログボックス |
これは「コントロール パネル」−「アプリケーションの追加と削除」−「Windows コンポーネントの追加と削除」から、[スクリプト デバッガ]という機能を追加しているところ。通常はインストールCD-ROMを用意するか、追加コンポーネントが存在するフォルダ名をユーザーが入力しなければならない。 |
Windows 2000の場合、コピーすべきファイルの総容量は、IBM PC/AT互換機用のWindows 2000 Professionalで約332Mbytesとやや大きいのが難点ではある。もしハードディスクに収まらない場合、LAN環境ならファイル サーバに保存しておき、必要なときにはファイル共有の機能で読み出すという手もある。
CD-ROMからコピーすべきフォルダを選ぶ
もともとWindows NTは、IBM PC/AT互換機だけではなく、AlphaやMIPS Rシリーズ、Power PCといったプロセッサ搭載機でも動作するバージョンが提供されていた。それぞれに必要なインストール ファイルは、単一のインストールCD-ROMに別々のフォルダ名で格納されている。IBM PC/AT互換機用のファイルは\I386というフォルダに保存されているので、これをハードディスクにコピーすればよい。これはWindows 2000でも同じだ(なおNEC PC9800シリーズの場合、Windows NT 4.0では\PC98、Windows 2000では\NEC98というフォルダに保存されている)。
Windows 2000 ProfessionalのインストールCD-ROMの内容 |
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エクスプローラから、インストールCD-ROMの内容をブラウズしたところ。 | ||
IBM PC/AT互換機の場合、ハードディスクへコピーする必要があるのは、この\I386フォルダ以下である。 |
コツとして、ハードディスクへ保存するときのフォルダ名はI386のままのほうがよい。というのも、インストール ファイルのあるフォルダはI386である、という前提で動作するセットアップ プログラムが存在するためである。
ハードディスクに保存したインストール ファイルを使って、コンポーネントの追加を自動実行したい場合は、「Windowsのコンポーネント追加を自動実行するには(Windows NT 4.0/2000編)」を参照していただきたい。
関連記事(PC INSIDER内) | |
Windowsのコンポーネント追加を自動実行するには(Windows NT 4.0/2000編) | |
CD-ROMドライブを用いずにWindowsの追加コンポーネントを組み込むには(Windows 9x編) |
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