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CD-ROMドライブのドライブ名を変更するには(Windows 9x編) |
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デジタルアドバンテージ 2000/07/10 |
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Windows 9xでは、ドライブ名の割り当て方に以下のような法則がある。たとえば、A:とB:はフロッピードライブ(スーパーディスクも含まれる)のために予約されており、C:以降はハードディスクから順番に割り当てられる。その後に続いてCD-ROMドライブなどのリムーバブル ストレージが割り当てられる、という法則だ。ここでもし、PCにハードディスクを追加すると、Windows 9xは、追加したハードディスクのドライブ名をCD-ROMドライブの前に割り当てる。つまり、CD-ROMドライブのドライブ名が、自動的に後ろへずれてしまうのだ。Windows 9xでは、もしハードディスクとCD-ROMドライブの間でドライブ名の取り合いになったら、必ずハードディスクが優先されてしまい、CD-ROMドライブのドライブ名が強制的に変更されてしまう。Windowsアプリケーションの中には、CD-ROMドライブのドライブ名を覚えていて、そのドライブ名が変わるとCD-ROMへアクセスできなくなってしまうものも少なくない。
CD-ROMドライブのドライブ名を後ろにずらして解決する
このようなトラブルを防ぐには、CD-ROMドライブのドライブ名を何らかの手段で固定すればよい。幸いなことに、Windows 9xではCD-ROMドライブのドライブ名をユーザーがA:、B:、C:以外の任意のドライブ レターに変更できる(ハードディスクやフロッピードライブは変更できない)。そこで、CD-ROMドライブのドライブ名をハードディスクと干渉しにくいものにあらかじめ変更しておく、という方法が考えられる。具体的には、ハードディスクに割り当てられやすいC:〜J:といった前のほうのドライブ名ではなく、それより後のドライブ名をCD-ROMドライブに割り当てればよい。ちなみに筆者は、P:からCD-ROMドライブおよびその互換ドライブを割り当てるようにしている。
ただし前述のように、CD-ROMドライブのドライブ名を変更すると、正しく動かなくなるアプリケーションも存在する。そのため、この方法でドライブ名を変更するのは、Windows 9xのインストール直後など、なるべくインストール済みのアプリケーションが少ない状態が望ましい。
ドライブ名の変更は「システムのプロパティ」で行う
CD-ROMドライブのドライブ名を変更する手順を、Windows 98 Second Edtionを例にして解説しよう。Windows 95/98でも設定方法は同じである。
まず、以下のように、デスクトップ上の[マイコンピュータ]アイコンを右クリックしてプロパティを選び、システムのプロパティを表示させる。
システムのプロパティを表示させる |
同じことは、コントロールパネルから[システム]アイコンをマウスで左ダブルクリックしても可能である。 |
次に、システムのプロパティから[デバイス マネージャ]タブを選ぶと、以下の画面のように、PCに組み込まれているデバイスの一覧がツリー状に表示される。その中からドライブ名を変更したいCD-ROMドライブを選択し、[プロパティ]ボタンを押す。
デバイス マネージャでCD-ROMドライブのプロパティを開く |
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ここではDVD-ROMドライブのドライブ名を変更しようとしている。 | ||
[種類別に表示]を選択すると、CD-ROMドライブのアイコンを見つけやすい。 | ||
[CD-ROM]アイコン以下のツリーを展開し、対象のCD-ROMドライブまたはその互換ドライブを選択する。 | ||
[プロパティ]ボタンを押すと、で選んだドライブのプロパティが表示される。で選んだドライブをマウスで左ダブルクリックしても同じことだ。 |
すると、選択したCD-ROMドライブのプロパティが表示されるので、[設定]タブを選ぶと、ドライブ名を変更するための設定メニューが現れる(以下の画面の[予約ドライブ文字]の欄)。ここで[開始ドライブ文字]と[終了ドライブ文字]の両方で、変更したいドライブ名(ここではP:)を選んでOKボタンを押す。
CD-ROMドライブのドライブ名を変更する |
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ドライブ名を変更する設定メニューは、[予約ドライブ文字]欄にある。 | ||
変更作業の前に、この欄のドライブ名を見て、正しいCD-ROMドライブを選んでいることを再度確認する。 | ||
[開始ドライブ文字]で、変更したいドライブ名を選ぶ。すでにほかのドライブに使われているドライブ名は、このプルダウン メニューに表示されない。 | ||
[終了ドライブ文字]においても、で設定したドライブ名を選ぶ。 | ||
OKボタンを押す。 |
この後、デバイス マネージャでOKボタンを押すと、以下のように再起動(リスタート/リブート)を促すメッセージボックスが表示される。必要なデータを保存してアプリケーションを閉じたら、指示通り再起動する。
PCを再起動する |
デバイス関連の設定変更には、再起動が必要な場合もある。このメッセージが表示されたら、必要なデータを保存してから、[はい]ボタンを押して再起動しよう。 |
再起動してWindows 9xが立ち上がったら、以下のように、CD-ROMドライブのドライブ名が正しく変更されていることをエクスプローラで確認しよう。
ドライブ名の変更をエクスプローラで確認する |
CD-ROMドライブのアイコンに注目すると、ドライブ名がP:に変わっていることが分かる。 |
以上で、変更作業は終了である。
Windows 9xのインストールCD-ROMへのパスも変更しよう
Windows 9xはインストール時に用いられたインストールCD-ROMへのパスを覚えており、後でWindowsのコンポーネントを追加する際に、そのパスからコンポーネントのファイルを読み出そうとする。そのため、CD-ROMドライブのドライブ名を変更すると、コンポーネントを追加するたびに、変更したドライブ名を含む新しいパス名を、いちいち指定し直さなければならなくなってしまう。しかし幸いなことに、この問題は、PC
TIPS「Windowsのコンポーネント追加を自動実行するには(Windows
9x編)」で解決できるので、参照していただきたい。
関連記事(PC INSIDER内) | |
Windowsのコンポーネント追加を自動実行するには(Windows 9x編) |
「PC TIPS」 |
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