[Software]

CD-ROMドライブのドライブ名を変更するには(Windows 2000編)

デジタルアドバンテージ
2000/08/04

 Windows 2000をインストールすると、各ストレージ デバイスのドライブ名*1は次のように割り当てられる。A:とB:はフロッピードライブ(スーパーディスクも含まれる)のために予約されており、C:以降はハードディスクから順番に割り当てられる。その後にCD-ROMドライブなどのリムーバブル ストレージが続けて割り当てられる。ここでもし、PCにハードディスクを追加すると、Windows 2000は追加したハードディスクのドライブ名をCD-ROMドライブの後ろから割り当てる。つまり、元からあったCD-ROMドライブやハードディスクのドライブ名は変わらない。

*1 Windows OSでは「ドライブ文字」とも呼ばれる。

 したがって、ハードディスクに対するドライブ名の割り当ては、CD-ROMドライブによって分断されることになる。たとえば、C:〜E:がハードディスクでF:がCD-ROMドライブだった場合、追加したハードディスクにはG:からドライブ名が割り当てられてしまう。ハードディスクとCD-ROMドライブの用途は明らかに異なるので、このようにハードディスクのドライブ名が不連続で、しかもその中にCD-ROMドライブのドライブ名が混ざるのは、使い勝手がよいとはいえない。

最初からCD-ROMドライブのドライブ名を後ろにずらしておく

 幸いなことにWindows 2000では、ハードディスクやCD-ROMドライブのドライブ名を変更できる*2。そこで、CD-ROMドライブのドライブ名をハードディスクのすぐ後から、あらかじめ移動しておけば、ハードディスクのドライブ名が不連続になるのを防ぐことができる。具体的には、ハードディスクに割り当てられるC:〜J:といった前のほうのドライブ名を避け、それより後のドライブ名をCD-ROMドライブに割り当てればよいのだ。ちなみに筆者は、P:からCD-ROMドライブおよびその互換ドライブを割り当てるようにしている。

*2 ハードディスクの場合、ブート時にアクセスされるパーティション(たいていはC:)と、Windows 2000本体のファイルがあるパーティションのドライブ名は、基本的に変更できない。またフロッピードライブのドライブ名も変えられない。

 ただし、Windowsアプリケーションの中には、CD-ROMドライブのドライブ名を覚えていて、そのドライブ名が変わるとCD-ROMへアクセスできなくなり、動作がおかしくなるものもある。そのため、この方法でドライブ名を変更するのは、Windows 2000のインストール直後など、なるべくインストール済みのアプリケーションが少ない状態が望ましい。

ドライブ名の変更は[コンピュータの管理]で行う

 それでは、CD-ROMドライブのドライブ名を変更する方法を、順番に記していこう。まず最初に、対象のPCにおける管理者権限を持つ(つまりAdministratorsグループに所属している)ユーザー アカウントでログオンしたら、可能な限り実行中のアプリケーションや常駐のユーティリティを終了させる。特に、対象のCD-ROMドライブをエクスプローラなどで表示しないよう注意する。次に、デスクトップにある[マイコンピュータ]アイコンを右クリックして[管理]を選び、[コンピュータの管理]を表示させる。

[コンピュータの管理]を表示させる

同じことは、コントロールパネルから[管理ツール]アイコンをマウスで左ダブルクリックしても可能である。
  マイコンピュータをマウスで右クリックし、表示されたショートカット メニューから[管理]を選ぶ。

 [コンピュータの管理]画面が表示されたら、左側のペインから[記憶域]にある[ディスクの管理]を選択すると、CD-ROMドライブを含む各ドライブの設定を確認/設定するための画面が表示される。ここでは、CD-ROMドライブだけではなく、ハードディスクのドライブ名も変更できる。

[コンピュータの管理]で[ディスクの管理]画面を表示させる

ここではDVD-ROMドライブのドライブ名を変更しようとしている。
  [記憶域]−[ディスクの管理]をマウスで左クリックすると、右側のペインに各ドライブの設定を確認/設定するための画面が表示される
  [表示]−[下部]−[グラフィック表示]をチェックするか、あるいはチェックされていることを確認する。
  のチェックを行うと、このように各ドライブの状態がグラフィカルに表示される。→
 

ドライブ名の設定画面を表示させる

このペインでは、ドライブ名を変更できるほか、ハードディスクのパーティションも操作できる。
  変更作業の前に、この欄のドライブ名を見て、正しいCD-ROMドライブを選んでいることを再度確認する。
  マウスでの部分を右クリックし、表示されたショートカット メニューから[ドライブ文字とパス名の変更]を選ぶ。

 対象のCD-ROMドライブのドライブ名に関するダイアログ ボックスが表示されたら、以下のようにしてドライブ名を変更する。

CD-ROMドライブのドライブ名を変更する

最初に上のダイアログボックスが表示される。実際の変更作業は下のダイアログボックスで行う。
  このドライブを意味するアイコンを選択すると、[編集]ボタンが押せるようになる。
  [編集]ボタンを押すと、下のダイアログ ボックスが表示される。
  [ドライブ文字の割り当て]で、変更したいドライブ名を選ぶ。すでにほかのドライブに使われているドライブ名は、このプルダウン メニューに表示されない。
  OKボタンを押して次に進む。

 すると以下のように、ドライブ名の変更に関する確認のメッセージが表示されるので、[はい]と答えて次に進む。

ドライブ名を変更する際に表示される確認メッセージ

ここでは[はい]ボタンを押す。前述のように、CD-ROMを利用するアプリケーションによっては、そのドライブ名を変更すると動作がおかしくなる場合があるので、このように警告が表示される。

 上記の操作が終わった時点で、CD-ROMドライブのドライブ名は変わっているはずだ。後は[コンピュータの管理]を閉じて、CD-ROMドライブのドライブ名が正しく変更されていることをエクスプローラで確認しよう。

ドライブ名の変更をエクスプローラで確認する

CD-ROMドライブのアイコンに注目すると、ドライブ名がP:に変わっていることが分かる。

 以上で作業は終了である。

Windows 2000のインストールCD-ROMへのパスも変更しよう

 Windows 2000は、インストール時に用いられたインストールCD-ROMへのパスを覚えており、後でWindowsのコンポーネントを追加する際には、そのパスからコンポーネントのファイルを読み出そうとする。そのため、CD-ROMドライブのドライブ名を変更すると、コンポーネントを追加するたびに、変更したドライブ名を含む新しいパス名を、いちいち指定し直さなければならなくなってしまう。この問題は、PC TIPS「Windowsのコンポーネント追加を自動実行するには(Windows NT/2000編)」で解決できるので、参照していただきたい。記事の終わり

  関連記事(PC INSIDER内)
Windowsのコンポーネント追加を自動実行するには(Windows NT/2000編)

「PC TIPS」



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