私はこう見た、Black Hat Japan 2008(前編)

日本から世界へ広がれ、
セキュリティエンジニアの輪


金子博一
三和弘典
株式会社ラック
2008/12/4



 つながり重要! 交流を深められるレセプション

 1日目の講演がすべて終わると、最後にレセプション(交流会)として立食パーティが用意されています。このレセプションはBHJ参加者と交流する場として設けられており、親交を深める場として活用できます。

写真5 堅苦しくない雰囲気が特徴的なレセプション

 レセプション会場ではあちらこちらで笑い声が上がっており、スピーカーや聴講者だけでなく、BHJの運営スタッフも交じって互いに交流を深めていました。特にスピーカーの周りには人が絶えることはありません。

 このようなレセプションは、セキュリティ技術者同士のつながりを持つための大きなきっかけになるといえるでしょう。

 面識のない方とのコミュニケーションは気後れしてしまいがちですが、勇気を出して話し掛けてみてください。気さくな方が多く、お酒も伴い、すぐに打ち解けることができるでしょう。

 講演は質問のチャンス、積極的に交流の輪を広げよう

 1日目のBHJ全体で気付いたこととして、筆者は講演後にあまり質問がなかったことを意外に感じました。国際カンファレンスの1つであるため、講演中に活発に質問が行われると想像していましたが、実際には講演中の質問はほとんどありませんでした。

 しかし、講演終了後にスピーカーと直接話そうとする方が多く、談義が始まる場合もありました。講演以外の場でスピーカーとマンツーマンで専門的な話をする方が多く見受けられ、より深く見識を広めようと望んでいる方が多いことを肌で感じました。

 BHJの主催者より「BHJを通じて日本と世界の交流を広げ、日本のセキュリティエンジニアをタンポポの種みたいに世界に広げていきたいと思っています」というコメントをいただきました。日本からのセキュリティ技術を広げていきたいという思いは、私たちの思いにも通じます。セキュアなIT環境の実現は、私たちのような若手のセキュリティエンジニアでつくり上げていきたいと決意した次第です。

3/3
後編へ続く→

Index
日本から世界へ広がれ、セキュリティエンジニアの輪
  Page1
Black Hat Japanをおさらい
いざ、会場へ
  Page2
IT社会の根本にかかわる脅威、カミンスキー氏による基調講演
「きっかけは思いつきや興味本位」長谷川陽介氏の講演
Page3
つながり重要! 交流を深められるレセプション
講演は質問のチャンス、積極的に交流の輪を広げよう

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  あの人、あの技術に会いたい、ただそのために

Profile
金子 博一(かねこ ひろかず)
三和 弘典(みわ ひろのり)

株式会社ラック

ラックに所属するセキュリティ技術者。

後編のレポートを書いている伊藤耕介氏のチームメンバーとして、日々最新のセキュリティ動向を追い続け、業務の合間を縫って各種セミナーや勉強会に参加しながら腕を磨いている。

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