Oracle VM上でRACを利用する（3）

　ゲストOSの作成

　まずVMテンプレートをVM Managerにインポートします。E-Deliveryから対象のVMテンプレートをダウンロードしてきます。以下のテンプレートをダウンロードしてください。

Oracle Enterprise Linux 5 Update 3 template - PV Small x86_64 (64 bit)　
V16223-01

図7　E-Deliveryから対象のVMテンプレートをダウンロード

　ダウンロードしたVMテンプレートをVM Serverの/OVS/seed_pool/以下に展開し、VM Managerからインポートします。詳しい手順については本連載の第3回をご覧ください。

　インポートしたVMテンプレートから仮想マシンを作成していきます。今回は2ノードのRACを構築するため、2つの仮想マシンを作成します。

　「Virtual Machines」タブを選択し、「Create Virtual Machine」ボタンをクリックします。

図8　「Virtual Machines」タブで「Create Virtual Machine」ボタンクリック

　「Create virtual machine based on virtual machine template」のラジオボタンをチェックし、「Next」ボタンをクリックします。

図9　「Create virtual machine based on virtual machine template」を選択

　Preferred Serverプルダウンメニューから「Manual」を選択し、「vmserver1」にチェックを入れ、「Next」ボタンをクリックします。

図10　「Preferred Server」は「vmserver1」を選択

　インポートしたVMテンプレートのラジオボタンをチェックし、「Next」ボタンをクリックします。

図11　ダウンロードしたテンプレートを選択

　Virtual Machine Nameには仮想マシンの名前を「a1」と入力し、Console Passwordには任意のパスワードを入力します。そしてNetwork Interface Cardのセクションで「Add Row」ボタンをクリックして仮想NICを2つ追加します。VIF0はPublicセグメント用のインターフェイス、VIF1はPrivateセグメント用のインターフェイス、VIF2はStorageセグメント用のインターフェイスです。

　今回はxenbr0がPublicセグメント、xenbr1がPrivateセグメント、xenbr2がStorageセグメント用の仮想スイッチという想定です。従って、追加したVIF1のbridgeにはxenbr1を選択し、VIF2のbridgeにはxenbr2を選択します。そして「Next」ボタンをクリックします。

図12　仮想NICを追加する

　確認画面が表示されますので、入力した内容を確認し「Confirm」ボタンをクリックします。

図13　構成情報を確認する

　これで最初の仮想マシンが作成されました。

図14　最初の仮想マシンが作成された

　同じ手順で2つ目の仮想マシン「a2」を作成してください。ただし、Preferred Serverの設定で先ほどのa1ではvmserver1を選択しましたが、a2ではvmserver2を選択しなければいけないことに注意してください。これはRACを構成する仮想マシンを確実に別のVM Serverで起動させるためです。

図15　もう1つの仮想マシンでは「Preferred Server」に「vmserver2」を選択

　これで2つの仮想マシンが作成されました。

　次回はこの仮想マシンに追加の仮想ディスクを作成していきます。次回でRACをインストールするまでの環境がすべて整います。

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Oracle VM上でRACを利用する（3）
	Page1 ストレージアクセスの設定
	Page2 VM ServerをVM Managerに登録する
	Page3 ゲストOSの作成