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WCR Watch [4]


MIT誕生のリッチクライアント技術が日本に、Curl



言語はプロプライエタリではないのか?

米Curl,Inc. バイスプレジデント プロフェッショナルサービス スティーブン・アダムス氏。同氏はCurlに参画するまでテレコム、企業エンタープライズのコンサルティングを経験してきた

 Curlの特長を、米Curl,Inc. バイスプレジデント プロフェッショナルサービス スティーブン・アダムス氏は「データ・セントリックな従来のC/S用言語、ドキュメント・セントリックなWebアプリケーション用言語の特長を併せ持っている」と説明する。この特長はCurlがHTMLのようなドキュメントとC/Sのような処理を統合する言語として開発されたことが理由となっている。スティーブン・アダムス氏はCurlについて「機能的にはJavaに近い。文法としてLISPに似ているといわれることが多いようだ。最大の特長は“手続き型言語”と“マークアップ言語”の両方をサポートしていることだ」と説明する。

 Curlはさらに、プログラム・セントリック、もしくはプロシーシャ・セントリックな特長も持つ。サーバ側のロジック(Webサービス)をクライアントロジックに容易に取り込むことが可能だ。

Curlの開発環境にはビジュアルなレイアウトエディタも付属する。部品に対してプロパティとイベントハンドラを記述していくVisual Basicライクな開発を可能にしている

Curlのもう1つの特長はヘルプが充実している点だ。サンプルコードが豊富であり、ヘルプを参照しながら[実行]ボタンをクリックし、実際にアプリケーションを試してみることができる。ヘルプは完全に日本語化されている。充実したヘルプも開発者のスピーディーな習得を実現している要素の1つだとう

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 従来のWebアプリケーションやC/Sアプリケーションのメリットを享受でき、さらには3Dにも強いという特長をもつCurlだが、非常にプロプライエタリで習得が難しい言語であるとう印象が付きまとう。しかし、スティーブン・アダムス氏は「Curl言語は少ないコードで非常に複雑な処理を実現できる言語。私はCurlを“ジェントル・スルー”と呼んでいる」と説明する。ジェントル・スルーとは、言語の習得カーブが最初は緩やかだが、一定水準を超えると飛躍的に上昇するという意味だ。しかも、マークアップ言語と手続き型言語の両方の特性を持つため、どちらを得意とするプログラマも習得しやすいのだという。「習得期間の目安としては、毎日講習を行ったとして、だいたい2週間もあればプロトタイプが作れるレベルにまでプログラマが成長する」(スティーブン・アダムス氏)という。

リッチクライアントがSOAクライアントとなる

先日のnet&com 2005でのSOAセッションでは、SOAクライアントが多くの人々の関心を集めていた

 Curlのもう1つの大きな特長は、Curlで作成したクライアントがSOAクライアントとなるモデルを提供している点だ。ESB(エンタープライズ・サービス・バス)を通して提供されるWebサービス、あるいはAmazonなどが提供するようなインターネットに広く提供されているWebサービスに対してWebアプリケーションバス的なクライアント機能を担う。

 スティーブン・アダムス氏は「将来のコンピューティング・モデルは、PtoPに近いものになるだろう。クライアントはサーバと1対の関係の存在にとどまるのではなく、クライアントはノードとして機能し、ノード間での情報の共有化、機能の共有化が行われる」と自論を述べる。実際すでに同氏は、Curlアーキテクチャを基にPtoPを実装した経験がある。ただ、PtoPの実現には、ノード間のコミュニケーションをどうコントロールし、セキュリティを確保するかという最大の課題があり、そこまではまだ至らなかったという。

 リッチクライアント技術の中では異色を放つCurlが、リッチクライアントの将来の新しい形を提案してくれることに、今後期待したい。現在Curlは60日間の体験版がフリーダウンロード可能だ。読者自ら、その可能性を体験してみてほしい。

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 INDEX

WCR Watch(4)
  Page1
マーケットのターゲットは日本に
テクノロジの特性はマイクロソフトのスマートクライアントに近い
  Page2
言語はプロプライエタリではないのか?
リッチクライアントがSOAクライアントとなる

 



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