.NET「本音」相談室(第2回) Q2:.NETはいますぐ導入しなければなりませんか?塩田 紳二2008/04/03 |
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.NETはいますぐ導入しなければなりませんか? |
これもありがちな質問だが、前回説明したとおり「.NET」は技術や戦略全般を指す言葉なので、正確には「(ランタイムである).NET Frameworkはいますぐ導入しなければなりませんか?」と聞くべきだ。
結論からいえば、例えば全社的に利用する業務アプリケーションを.NET対応に切り替えた組織などを除けば、用もないのに.NET Frameworkのインストールを急ぐ必要はない。
実際には、使わない(.NETアプリケーションを実行しない)コンピュータに.NET Frameworkを追加しても特に弊害はないが、逆に.NET Frameworkをインストールしたところで、それだけで セキュリティが向上するわけでもなければ、Windowsの機能が増えるわけでもない。これらはあくまで、.NET Frameworkを使うソフトウェアを使う場合に得られるメリットなのである。
前述したとおり、特に弊害はないので、ユーザーに権限を与えて、ソフトウェアを自身の判断でインストールできるようにしている組織なら、追加の可否は個々のユーザーの判断に任せてしまってもいいのではないかと思う。.NET Framework対応のアプリケーションを使いたいなら、ユーザーがインストールすればいいという考え方である。
追加するアプリケーションを管理者が制限しているなら、社内の.NETアプリケーションの利用要望の大きさで、個別展開か、一括展開かを判断すればよいだろう。Active Directory環境なら、グループポリシーを利用して、ログオン時などに.NET Frameworkを追加させることが可能だ。
外部から提供されるアプリケーションとは別に検討しなければならないのは、自社開発の業務アプリケーションを.NET対応にするかどうかだ。Visual Basic 6(以下VB 6)など、古いプラットフォームで開発された業務アプリケーションがすでにあり、当面大きく変更する必要もないなら、これをメンテナンスしながら使い続けるということは可能である。しかしこれから新規に開発するのなら、.NET対応アプリケーションを選択するのが自然だ。システム管理者の本音としては、新しい技術の利用は慎重にしたいところだろうが、.NET対応アプリケーションを選択する方が、いずれ起こるであろう64bitへの対応などがラクになるだろう。
非.NETから.NET環境への移行見通し |
.NETの普及は、Vistaなどの.NET Frameworkを最初から含むシステムの普及と、アプリケーションの.NET対応で必要となって進む非.NETシステムへの追加インストールの2つの方向で行われる。 |
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.NET「本音」相談室(第2回) | ||
Q1:.NETには、いつ移行するのでしょうか? | ||
Q2:.NETはいますぐ導入しなければなりませんか? | ||
Q3:フレームワークとは何でしょう? | ||
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