Windows HotFix Briefings Biweekly
(2003年10月24日版)

―― 修正プログラム適用に関する問題点、不具合情報の隔週レポート ――

DA Lab Windowsセキュリティ
2003/10/24

このHotFix Briefings Biweeklyでは、HotFixの公開後に明らかになった問題点、不具合などの情報を隔週でまとめてお届けします。
 
[追加情報]
Windows XP向け累積型修正プログラム「Windows XP用ロールアップ修正プログラム 1」提供開始

 マイクロソフトは、Windows XP向けにこれまで提供したセキュリティ関連の修正プログラム(Windows XP SP1以降に公開された修正プログラム)をひとまとめにした「Windows XP 用ロールアップ修正プログラム 1(Update Rollup 1 for Windows XP、以下UR1)」の提供を開始した。

UR1の注意点

 このUR1を利用する上では以下の点に注意する必要がある。

●Windows XP SP1以後の修正しか含まれない:
 UR1には、Windows XP SP1以後の修正しか含まれていない。従ってSP1以前の修正プログラム(SP1に収録されている修正プログラム)については対応していない。SP1未適用のWindows XPについては、最初にSP1の適用が必要である(ただし、意味があるかどうかは別として、UR1自体はWindows XP SP未適用の環境にも適用可能)。

●付属コンポーネントに対する修正プログラム以外は含まれない:
 UR1に含まれる修正プログラムは、OS関連のモジュールのみで、Internet Explorer(IE)やInternet Information Services(IIS)、Media Player、Microsoft XML(MSXML)、Windows Script、MDAC、DirectX、Microsoft VMなど、Windows XPあるいはそのサービスパックが標準でサポートするコンポーネントに関する修正プログラムはUR1には含まれない。これらのコンポーネントに対する修正プログラムは、個別に適用する必要がある。

●サポート技術情報:814995の不具合修正は含まれない:
 UR1に含まれるマイクロソフトの「TechNetセキュリティ情報:MS02-071」を適用すると、Windows XP SP1/SP1a向けの「サポート技術情報:814995」に記されている不具合が生じる。このため、MS02-071の修正プログラム適用後に、「サポート技術情報:814995」で提供された修正プログラムの適用が必要である。同様にUR1の適用後、「サポート技術情報:814995」の修正プログラムを適用する必要がある。ただし、この修正プログラムは、Windows XP SP未適用には対応しておらず、SP1/SP1a環境にしか適用できない。

 
[不具合情報]
SPPSクライアント・コンポーネントがインストールされたコンピュータにOffice 2000 SP3を適用するとPowerPointがエラーを発生

不具合の内容 機能不良
情報ソース マイクロソフト
情報公開日 2003/10/09
MS Security#
MSKB# 817841

 マイクロソフトは、SharePoint Portal Server(SPPS)クライアント・コンポーネントがインストールされているコンピュータにOffice 2000 Service Pack 3(SP3)をインストールすると、PowerPoint 2000が起動時にエラーを表示し、チェックインおよびチェックアウトのメニュー項目が使用できなくなるという不具合を公表した。

 表示されるエラーは「Runtime Error! R6025」である。レジストリ・キーの値を変更することで、PowerPoint 2000の起動は可能になるが、[ファイル]メニューの[チェックイン]/[チェックアウト]メニューは表示されない。このためPowerPoint 2000から、SharePoint Portal Serverドキュメント・ライブラリにあるPowerPointプレゼンテーション(.pptファイル)のチェックイン、チェックアウトは実行できない。

 この不具合に関する詳細と、運用での回避方法については以下のマイクロソフト・サポート情報を参照のこと。

 
[不具合情報]
Sharepoint Servers上での.NET Framework 1.1の一時ファイルの増加

不具合の内容 一時ファイルの増加
情報ソース マイクロソフト
情報公開日 2003/10/15
MS Security#
MSKB# 824629

 マイクロソフトは、SharePoint ServersをインストールしたSharePointサイトにおいて、ユーザーが何らかの操作を行ったとき、作業用として作成される一時ファイルが、Webサーバのハード・ディスク上に消されずに残る不具合があることを公表した。放置すると、サーバのディスク領域が一時ファイルによって消費され続けてしまう。

 マイクロソフトによれば、この不具合は.NET Framework Ver.1.1に起因するもので、以下のダウンロード・サイトから入手できる修正プログラムを適用することで問題を解消できるとしている。また詳細は不明だが、マイクロソフトはこの修正プログラムにより、「SharePoint ServersとOffice 2003を組み合わせて利用している環境に存在する潜在的な脆弱性から保護する役割も果たす」と説明している。

 
[不具合情報]
MS03-047の修正プログラムがいくつかの言語をサポートしていない

不具合の内容 特定言語の未サポート
情報ソース マイクロソフト
情報公開日 2003/10/23
MS Security# MS03-047
MSKB# 828489

 マイクロソフトは、「TechNetセキュリティ情報:MS03-47」で公開した修正プログラムを更新した。最初に公開されたバージョンの修正プログラムでは、日本語のほか、英語とドイツ語、フランス語の各言語によるOutlook Web Accessの表示をサポートしていた。しかしそのほかの言語で表示される環境をサポートしていなかったとのことだ。新しい修正プログラムは、そのほかの言語のサポートを追加した。特に、Outlook Web Accessの言語パックをインストールして、そのほかの言語も利用している環境には、新しい修正プログラムを適用する必要がある。なお、上述の言語以外をサポートするには、当初のMS03-047で提供された修正プログラムをアンインストールし、あらためて新しい修正プログラムのインストールが必要となるので注意したい。

 この不具合に関する詳細は、以下のTechNetセキュリティ情報と新しい修正プログラムに含まれるreadme.txtを参照のこと。なお、本稿執筆時点で日本語版にはこの情報が追加されていない。

 
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