[検証]
WindowsでインターネットWebサーバ

第2回 WindowsでもPHP

4.Zend Core/PHPの設定

デジタルアドバンテージ 打越 浩幸
2008/10/30

 Zend Coreのインストールが完了すると、すでにPHPが利用可能になっている。実際に動作するかどうかを、サンプル・プログラムを使って確認してもよいが、ここでは管理ツールでZend Core/PHPの動作を確認しておこう。この管理ツール自体がPHPで記述されているため、PHPの動作確認にもなるからだ。

 [スタート]メニューの[すべてのプログラム]−[Zend Core v2.5]−[Zend Core Administration]を実行すると、Zend Coreの管理ツールへのログオン画面が表示されるはずである。Internet Explorerで「http://localhost/ZendCore/」を開いてもよい。この画面では、インストール中に指定したパスワードを入力する。

Zend Coreの管理ログオン画面
Zend Coreのインストールが正しく行われていると、このようなログオン画面が表示されるはずである。
インストール時に指定したパスワードを入力する。

 このような画面が表示されず、IISのエラーが表示されるようならば、例えばISAPI拡張が正しくインストールされていないといった理由が考えられるので、再チェックしておく。

 正常にログオンできると、次のような初期画面が表示されるはずである。Zend CoreやPHPのバージョンなどが表示されている。

Zend Coreの管理ツールの初期画面
正しくインストールされていると、このようなステータス画面が表示される。Zend CoreやPHPのバージョンなどが表示されている。
これを選択する。
システムの状態を表示させるには、これを選択する。
PHPのステータスはここで確認できる。
PHPの設定ファイルのパス。この設定ファイルをメモ帳で直接編集してもよいし、この管理ツールを使ってGUIで操作してもよい。

 さて以上でPHPのインストールは完了だが、このままではPHPで日本語を使えないため(デフォルトではシングルバイト文字しか扱えない)、PukiWikiの導入前に日本語文字コード(シフトJIS)サポートのためのオプションを設定しておく。PHP自体には日本語を含むマルチバイト文字コード対応機能が含まれているため、該当するオプションを有効にするだけでよい(ただしこのオプションを有効にしても、エラー・メッセージなどが日本語になるわけではない。日本語を含むPHPのコードを正しく取り扱えるようにするためのオプションである)。

 まずはZend Coreの管理画面で[Configuration]−[Extensions]タブを開き、[mbstring - Multibyte Character Processing]をオン(有効)にする。

マルチバイト・サポートを有効にする
デフォルトではマルチバイト・サポートは無効になっているので、これを有効にする。
[Configuration]タブを選択する。
さらに[Extensions]タブを選択する。
このmbstringの項目を有効にする。
赤いマークは機能が無効になっていることを示す。これをクリックして、有効(緑色のマーク)に変更する。
設定を変更後、この[Save Settings]をクリックすると構成オプションが保存される(これをクリックするまで、値は保存されない)。

 上記のmbstringの設定変更後、IISを再起動する(IISの管理ツールで、IISサービス全体を一度停止し、その後再起動すること)。その後、この設定ページにまた接続すると、今度はマルチバイト・サポートのためのオプション項目が表示されるので、次のように設定する。

項目
mbstring.detect_order auto
mbstring.encoding_translation On
mbstring.http_input auto
mbstring.http_output EUC-JP
mbstring.internal_encoding EUC-JP
mbstring.language Japanese
mbstring.substitute_character none
php.iniの[PHP]セクションの値

 具体的には、次のように設定する。

PHP.iniの設定
PHPで日本語を扱うためには、これらの設定を行っておく。
このオプションを展開する。
これらのフィールドに、先の表の値を設定する。

 ここではGUIの管理画面で設定しているが、PHPの設定ファイルを直接メモ帳で開いて編集してもよい。PHPの設定ファイルはphp.iniといい、PHPのインストール先のetcフォルダの中に置かれている。実際のパスは先ほどのZend Coreの構成画面で確認していただきたいが、デフォルトでは「C:\Program Fils\Zend\Core\etc\php.ini」となっている。これをメモ帳で開き、次のような設定を先頭の[PHP]セクションの下に付け加える。

php.iniファイルの編集
UNIXやLinuxなどのアプリケーションでは、Windows OSと違い、このようなテキスト形式の設定ファイルをエディタで編集して設定を変更することが多い。PHPの設定ファイルはデフォルトでは「C:\Program Fils\Zend\Core\etc\php.ini」にあるので、これをメモ帳で開くと、素早く編集できる。
この部分を追加する。

※php.iniの先頭の[PHP]セクションの下に、次のような設定を追加する

mbstring.substitute_character=none
mbstring.language=Japanese
mbstring.internal_encoding=EUC-JP
mbstring.http_output=EUC-JP
mbstring.http_input=auto
mbstring.encoding_translation=On
mbstring.detect_order=auto
extension=php_mbstring.dll


 INDEX
  [検証]WindowsでインターネットWebサーバ
  第2回 WindowsでもPHP
    1.WindowsでPHP+PukiWiki
    2.IIS 7.0の準備
    3.Zend Coreの導入
  4.Zend Core/PHPの設定
    5.PukiWikiサーバの導入

 「検証」


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