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マルチプロセッサ システムが正しく機能しないときには(MPS BIOSバージョンを確認・変更する)デジタルアドバンテージ1999/12/09 |
Windows 2000はマルチプロセッサ システムに対応しており、複数のCPUを搭載したマルチプロセッサ システムにWindows 2000をインストールすると、インストーラがこれを自動的に識別して、マルチプロセッサ システム向けのHALを組み込むようになっている。このとき、マルチプロセッサ システム構成の検出には、MPS(Multi-Processor Specification)インターフェイスを使用している。MPSは、PC/AT互換機アーキテクチャにおいて、マルチプロセッサをサポートするための標準的なハードウェア構成やBIOSサポートの方法などを定めた規格で、システムに装着されているCPUの数や種類を調べる方法や、ハードウェア割り込みの取り扱い方法、メモリや拡張バスの種類を調べる方法などを規定しており、PC/AT互換機における対称型マルチプロセッサシステム(SMP)は、ほとんどすべてがこのMPS仕様に沿って設計されている。このためWindows 2000などのOS側では、このMPS BIOSを経由してシステムのマルチプロセッサ構成の状態を調査し、各プロセッサを管理、制御するようになっている。これにより、各システムごとの細かい設計の違いによらずに、汎用的にマルチプロセッサシステムを管理することができるようになる。
現在のところ、このMPSのバージョンには、Ver.1.1とVer.1.4という2つの規格があり、BIOSでは、BIOSセットアップにより、そのどちらかに切り換えられるようにしたものが多い。マルチプロセッサ システムのユーザーによれば、MPS 1.4ではWindows 2000がハングアップして起動できなかったが、これをMPS 1.1に切り替えたところ動作するようになったという報告もある。詳細な原因は不明だが、同様の症状に見舞われたときには、MPS BIOSがサポートしているバージョンを変更してみるとよいかもしれない。
なお、デュアルCPUサポートのマザーボードにおいて、片方のCPUしか装着していないとか、片方のCPUがうまく動かないという場合、システムによっては、MPS BIOSはアクティブなまま、CPU数が1として報告されるものと、MPS BIOSそのものがディセーブルされるものの2種類がある。HALのシステム タイプの「ACPI Uniprocessor PC」および「MPS Uniprocessor PC」は前者に相当するが、後者なら非MPSシステム(「ACPI PC」か「標準PC」)になる(HALのシステム タイプについては「Windows TIPS:Windows 2000で選択可能なHALのシステム タイプ」を参照)。
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